事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

おんな城主直虎 第11回 さらば愛しき人よ

2017-03-19 | 大河ドラマ

第10回「走れ竜宮小僧」はこちら

前回の視聴率は12.5%と予想よりも下回った。

というか、裏がWBCだったんですね。大好きなプロ野球を近ごろ観ることができないのは色々と事情があるんだけど、日本の活躍は素直にうれしい。侍ジャパンってイメージの押しつけはちょっとしんどいにしても、超オールスター軍団のなかで、貧打で有名な巨人の小林が(チームメイトにヒットを打つたびに揶揄されながら)成長しているのは頼もしい。彼に足りないのは自信だもの。

さて、今回のタイトルは「さらば愛しき人よ」。フィリップ・マーロウですか、大鹿マロイが出てくるんですか!とミステリファンはうれしくなる。

愛しき女、ではなくて愛しき“人”なのは、村上春樹が「さよなら、愛しい人」で喝破したように、Lovelyとは実は……そこまで森下さんが計算していたかは別ですが。

残念なことに、とても重要な回だったのに脚本も演出もとっちらかっていて、登場人物みんなが「自分が悪い」とは言うものの、こちらは目をシロクロ、な巻。

例によって魚民にみんな集まり、むかしはよかったなー、でもオトナになったからそうはいかないんだよな、という展開なのはわかる。でもそこをもう一歩進めて「だからどうした」と傲然と開き直る手合いがいてもいいのに、政次は父親へのコンプレックスむき出しだし、直親は国を率いることと、妻と初恋の人の両方にいい顔をすることを並列させている。例によって罪な男。ここらで次郎法師がさすがの側面を見せないでどうする。

救いは井伊直政になるガキの好演で、そうだよこういう計算のない演技がほしかったんだとつくづく。ぶにゅ、と顔を親に押しつけるあたりが可愛い可愛い。

でも、浅丘ルリ子が今川を代表して罠を仕掛けるあたりはうれしいかも。「花神」以来、四十年ぶり(!)の大河に、NHKはそれなりの役を用意したことがよくわかった。オランダおいねの危うさから幾星霜、彼女の眼光の鋭さだけは変わらない。いいものを見せていただきました。

今回はWBCがないので視聴率は上昇して……え、木村佳乃がイッテQでまた無茶するの?ひきつづき12%台でしょうか。

第12回「おんな城主直虎」につづく

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