事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

光る君へ 第38回「まぶしき闇」

2024-10-07 | 大河ドラマ

第37回「波紋」はこちら

紫式部、清少納言、和泉式部そろい踏みの回。まひろ(吉高由里子)とききょう(ファースト・サマーウィカ)は、それぞれの作品によって代理戦争のような状況になっている。天皇、中宮の寵愛を作品によって得る形。

「私は腹を立てておりますのよ、まひろ様に。源氏の物語を、恨んでおりますの」

はっきりしています。ふたりの対立があからさまになる。

架空のお話とはいえ、大河ドラマはそれなりに影響力があるので、歴史上の人物のイメージがドラマによって形成されるのは無理ない。

たとえば織田信長をどうイメージするだろうか。年配の方なら「太閤記」の高橋幸治や「徳川家康」の役所広司かもしれない。ひねったところでは「麒麟がくる」の染谷将太、そして去年の岡田准一の怪演が思い出される。多彩な役者がそれぞれに力演したので、大枠としての信長像は多種多様だ。

しかし紫式部と清少納言は、これまで描かれてこなかったので、吉高由里子とファースト・サマーウィカのイメージで焼き付けられることになる。

それと、この大河はわざとなのだろうけれど、源氏物語をまったく映像化していない。これまで何度となく描かれてきた光源氏その人を描かないのだ。もちろんここで超美男である光源氏を登場させたら、実在の人物(藤原道長とか一条天皇とか)が投影されていることと矛盾してしまうということなのだろうか。

さて、ここしばらくは悪役を一手に引き受けていた藤原伊周(三浦翔平)の退場。ドラマも終盤にさしかかったので、これからこのパターンがつづくことになるだろう。

第39回「とだえぬ絆」につづく


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