事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

鎌倉殿の13人 第4回 「矢のゆくえ」

2022-01-30 | 大河ドラマ

第3回「挙兵は慎重に」はこちら

ほらー、やっぱり300人じゃ足りないでしょ頼朝(この数はテルモピュライの戦いを引用してるんだと思う)。っていうかそれすらもおぼつかない。よくもまあこんな貧弱な軍勢で平家、もっとはっきり言えば清盛に反旗を翻すことになったものだ。逆に言うと、いかに平家の治世が(経済的にはうまくいっていたらしいのに)嫌われていたかということかな。

で、頼朝は現実主義者だからこんなことでは挙兵などできないと考える。負けて首チョンパされるのは自分だから。でも、オポチュニストが多い北条は暴走する。

これまで、大河としてきつかったのは“主人公が歴史になかなかからんでこない”パターンだった。近年でいえば「八重の桜」「花燃ゆ」とかね。大河フリークである三谷幸喜がそのあたりを意識しなかったはずがない。さして高名ではない北条義時を主人公にすえたのだから、それなりの仕掛けを次から次へと。

テンションが高まる北条家のなかで、ひとり冷静である義時(小栗旬)。こいつだけはわかってくれてると信頼する頼朝(大泉洋)。とにかく頼朝様が好きというモチベーションで突っ走る政子(小池栄子)。あたし関係ないじゃんとすねる実衣(宮澤エマ)……仕掛けは完璧。そして1本の矢が放たれ、源平合戦がスタートする

三谷ドラマをずーっと見てきた人間として言わせてもらえれば、彼が尊敬する佐藤B作に、例によって目をウロウロさせる演技をさせたり、大泉洋の上にのしかかる後白河法皇(西田敏行)って画は「ステキな金縛り」そのまんまじゃないかとうれしくなる。

朝日新聞に連載されている三谷幸喜のエッセイが、この大河を補完している。視聴率をどうして公開しなければならないのかというのは彼の血の叫びだろうし、新垣結衣の演技に、どうしてみんな注目しないのかという宣言も、この回への後押しだ。なるほど。

それからわたしが言いたくて仕方がないのは長澤まさみのナレーションへのいちゃもんが多いことで……あ、これは次回に。


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