事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

極私的大河ドラマ史PART40 花の乱

2019-10-04 | 大河ドラマ

その39「炎立つ」はこちら

前2作の不振をうけて、つづく「花の乱」は半年の予定だったのに4月から12月までの9ヶ月間のオンエア。しかし延長されたからと言って視聴者はついてこれたのだろうか。なにしろネタは応仁の乱なのだ。おまけにヒロインが日野富子。悪女で有名な人なんですよね?室町時代ってほんとさっぱりわからない。

脚本は市川森一さんのオリジナル。日野富子が実は子どもの時に入れ替わっていたとか、父親が酒呑童子だとかかましまくり。えーと、名前だけ聞いたことあるけどそれぞれがどんな人(人間なんですよね)だったかはさっぱり。

日野富子を演じたのは三田佳子。応仁の乱の引き金となりながら、ちゃっかり儲けていたりと民衆からは怨嗟の的。夫の足利義政に市川團十郎(十二代)。義政って、銀閣寺の人?チョー遊び人だったらしくて、だからこそ文化的には評価されているんだとか。まあ、悪妻におびえながら遊びに逃げたってことなのかなあ。

他にも、聞いたことはあるけれど何をやった人かはよくわからないキャラが続々と。

山名宗全に萬屋錦之介、一休さんに奥田瑛二、酒呑童子に松本幸四郎(現白鴎)、細川勝元に野村萬斎。キャストはふたり交代していて「麻雀放浪記」や日テレ「大都会」の渋い演技が光った高品格が途中で亡くなってしまい、織本順吉へ。そして“本当の”日野富子を演ずるはずだった島田陽子がなぜかばっくれてしまい、檀ふみが急きょ起用されている。はたして何があったのやら。

演出に、華麗な、というかひねくれた描き方で有名な黛りんたろうが参加している。意外なふたりシリーズで紹介したように、彼は黛敏郎の息子であり、平淑恵の旦那でもある。

低視聴率で知られ、最低を「平清盛」が更新するまで長くその名が残っていた。まあ、今年は「いだてん」がそれをぶっちぎったわけだけど(笑)。

市川森一脚本、黛りんたろう演出とくれば少なからず面白そうではあるけれど、やはり題材のわけわかんなさを払拭するまでには至らなかったようだ。にしてもやっぱり応仁の乱はわからない。あのベストセラー「応仁の乱」(呉座勇一著 中公新書)はやっぱり読まなきゃなあ。

その41「八代将軍吉宗」につづく


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