スタンリー・キューブリックのハリウッドデビュー作。タイトな仕上がりで、時制が何度も前後するなど複雑な脚本なのに一気に見せる。書いたのは「ゲッタウェイ」のジム・トンプスン。
スターリング・ヘイドンやヴィンス・エドワーズ(妻は「きゃあああ、ベン・ケーシーの人ね!」と喜んでました)など、男くさいお話ではあるけれど、わたしは女優陣にノックアウトをくらった。
ヘイドンの恋人のコリーン・グレイは
「わたしは可愛くもないし賢くもないけれど」
なんて言ってますが、いやいやとてもキュート。きわめつけは欲と愛人のために強盗計画をもらしてしまう悪女マリー・ウィンザー。いやはやセクシーですこと。こんな女優もいたんだなあ。この直系が「バリー・リンドン」におけるマリサ・ベレンスンですよね。
資金提供者がヘイドンを見つめるしぐさがどう考えても同性愛者だとか、陰にはいろんなプロットがしこんであるみたい。すごく面白いですこれ。上映時間はわずか85分。
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