北米興行収入篇はこちら。
さて、それでは日本における2012年の興行はどうなっていたか。結果は以下のとおり(単位は億円)。
1 71.6 BRAVE HEARTS 海猿 (東宝)
2 68.1 ONE PIECE FILM Z -ワンピース フィルム ゼット(東映)
3 59.2 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 (東宝)
4 58.1 テルマエ・ロマエ (東宝)
5 53.9 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q (ティ・ジョイ)
6 40.9 おおかみこどもの雨と雪 (東宝)
7 40.7 バイオハザードV リトリビューション (SPE)
8 39.5 レ・ミゼラブル (東宝東和)
9 35.6 映画ドラえもん のび太と奇跡の島 アニマルアドベンチャー(東宝)
10 35.3 アベンジャーズ (ディズニー)
……リンクの貼り方でおわかりのように、わたしこのなかで4本しか見てません。
それはともかく、バイオハザードが洋画トップとはSONYもびっくりだろう。にしても、定番以外に意外なヒット作が多かったのはいいことだと思う。おまけ効果絶大だったワンピースと、社会現象に(いまさら)なっているエヴァの大ヒットには興行関係者も驚愕。
初日のヒットに「こりゃ20億はいくかも!」と東宝関係者を狂喜させた「テルマエ・ロマエ」がまさかの60億。客商売はやめられまへんな。ジブリの次に東宝アニメの軸になることが確定した細田守の「おおかみこども」のランクインもうれしい。
しかし東宝の寡占状態はなおもつづいている。興行収入総額2000億円のうち、700億円以上が東宝のもの。つまり一社で1/3を占めている現況が健康であるはずがない。今年も東宝の企画は盤石だし(「永遠の0」がヤマトにならないことを願う)、宮崎駿の公開年でもあるのでなおもこの寡占はつづきそう。
といいつつ、わたしが去年いちばん驚いた映画関係のニュースはこれだったんですけどね。
「イオンがワーナー・マイカルを完全子会社化」
これにはほんとに驚いた。ワーナーが映画館事業から撤退を始めているのも初耳だし(だって日本におけるシネコンはワーナー・マイカルが嚆矢だったのに!)、イオンがそれほど興行に積極的だとも知らなかったのだ。さーてこれからどうなるものだか。
名称の問題はもちろん、米沢には日本でいちばん席数の少ないワーナー・マイカルがあるんだけど、まさかそこまでファミリーピクチャーだけでいくことがありませんように……
次回は洋画篇。