※いま忙しくて、翻訳の時間が取れません。もう少し残っているんですが、引っ越しが落ち着いてから再開したいと思います。楽しみにしてくださってる方、ごめんなさい。
いよいよ今週末、引っ越しである。大物はずいぶん片づいたが、まだまだ本と資料関係が片づかなくて困っている。ところがこのインフルエンザ騒ぎ、無事引っ越しができるのだろうか、と別の心配要因が加わってきた。
わたしも昨日からマスクをかけているのだが、行き合う人がみなマスクをかけている異様な光景も、今日になればすっかり見なれたものになってしまった。それより驚いたのは、今日は窓を開けて作業をしていたのだが、周囲が異様に静まりかえっているのである。
こう静かになって改めて気がつくのは、わたしたちの日常というのは、さまざまな生活音に満ちているということだ。いまのわたしの部屋は地上から十数メートルのところにあるのだが、階下の音ばかりでなく、下を通っている人の話し声や車のエンジン音なども、意外な近さで聞こえてくる。ところが今日は、そうした音が一切消えてしまっているのである。わずかにいつもと同じなのは、近くの線路を走る電車の音のみ。だが、それもベランダからのぞくと、車内はがらがら、というか、人影がほとんどない。明け方の始発電車のように、昼間の、それも特急電車の車窓に人間の頭が映っていないのである。
学校が休みになって、子供たちも自宅待機のはずなのに、外で遊ぶ子供の姿もないし、声も聞こえてこない。ここまで人の気配が感じられないと、朝起きたら自分以外の人がいなくなってしまった…というSFにありがちな舞台設定を思い出してしまう。
学校の休校はとりあえず一週間ということになったらしい。だが、一週間経ったらどうなる、という見通しが立ったものではないだろう。それとも一週間、みんなが息を潜めていれば、感染も終息するのだろうか。
冬のインフルエンザなら、あの人はインフルエンザらしい、とか、このあいだまでインフルエンザだったんだ、とかという話も耳にしたが、今回は、実際には感染した人の話はニュースでしか聞かない。感染者も徐々に増えてはいても、爆発的に増える、というところまではいかない。
一週間が過ぎると、どういうことになっていくのだろうか。
いつまでも部屋で息を潜めていられるものなんだろうか。
何でも慣れるわたしたちは、いわゆる「弱毒性」ということで、怖れることにも疲れてくるかもしれない。そのうちこの状態にも徐々に慣れていくだろう。そうなると、普通のインフルエンザのように、「新型インフルエンザ」の影を感じつつ、なしくずしに生活が送られるようになっていくのだろうか。
いよいよ今週末、引っ越しである。大物はずいぶん片づいたが、まだまだ本と資料関係が片づかなくて困っている。ところがこのインフルエンザ騒ぎ、無事引っ越しができるのだろうか、と別の心配要因が加わってきた。
わたしも昨日からマスクをかけているのだが、行き合う人がみなマスクをかけている異様な光景も、今日になればすっかり見なれたものになってしまった。それより驚いたのは、今日は窓を開けて作業をしていたのだが、周囲が異様に静まりかえっているのである。
こう静かになって改めて気がつくのは、わたしたちの日常というのは、さまざまな生活音に満ちているということだ。いまのわたしの部屋は地上から十数メートルのところにあるのだが、階下の音ばかりでなく、下を通っている人の話し声や車のエンジン音なども、意外な近さで聞こえてくる。ところが今日は、そうした音が一切消えてしまっているのである。わずかにいつもと同じなのは、近くの線路を走る電車の音のみ。だが、それもベランダからのぞくと、車内はがらがら、というか、人影がほとんどない。明け方の始発電車のように、昼間の、それも特急電車の車窓に人間の頭が映っていないのである。
学校が休みになって、子供たちも自宅待機のはずなのに、外で遊ぶ子供の姿もないし、声も聞こえてこない。ここまで人の気配が感じられないと、朝起きたら自分以外の人がいなくなってしまった…というSFにありがちな舞台設定を思い出してしまう。
学校の休校はとりあえず一週間ということになったらしい。だが、一週間経ったらどうなる、という見通しが立ったものではないだろう。それとも一週間、みんなが息を潜めていれば、感染も終息するのだろうか。
冬のインフルエンザなら、あの人はインフルエンザらしい、とか、このあいだまでインフルエンザだったんだ、とかという話も耳にしたが、今回は、実際には感染した人の話はニュースでしか聞かない。感染者も徐々に増えてはいても、爆発的に増える、というところまではいかない。
一週間が過ぎると、どういうことになっていくのだろうか。
いつまでも部屋で息を潜めていられるものなんだろうか。
何でも慣れるわたしたちは、いわゆる「弱毒性」ということで、怖れることにも疲れてくるかもしれない。そのうちこの状態にも徐々に慣れていくだろう。そうなると、普通のインフルエンザのように、「新型インフルエンザ」の影を感じつつ、なしくずしに生活が送られるようになっていくのだろうか。