ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~八方塞がり、二方逃げ~

2013-05-21 | 散華の如く~天下出世の蝶~
金華その形状、まさしく金。
小堀「天から四方見渡し、八方攻め来る敵を討ちまする」
信長「しかしこれでは、八方塞がり」
手薄を狙われ、籠城戦。
水責めは無いにしても、
「食攻め(兵糧攻め)」
女子供が、まず落ちる。
帰蝶「この間取り…、ちょっと宜しゅうございますか?」
可笑しい…この間取り、
私の記憶違いか?違う。
「これ稲葉山城…?金華の見取りではない」
私の潜んでいた武庫から直通、
一本の抜け道があったはず…。
だが、ここに記されていない。
それに、
「私の部屋が、無い」
どういう事か?と小堀を見る。
すると彼は、見取り図を手に、
じりじり…蝋の炎を近付けた。
薄らぼんやり浮かぶ新たな線、
武庫から一本抜け道が現れた。
信長「炙り出しか」
蜜柑の絞り汁を筆に付けて、蝋の炎で炙り出す、透かし。
※昔、香具師は塩水、神酒を吉凶占いに使っていました。
小堀「そして、帰蝶様の部屋…」
じりじりと炙り出す、私の部屋…
帰蝶「出てきた…」
焦げ茶の部屋が現れて、丸が目を丸く、へぇ?
私を見て、和紙を見て、不思議そうな顔をした。
小堀「城の十の口、その二は抜けにございます」