ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~基礎~

2013-05-06 | 散華の如く~天下出世の蝶~
寧々を追い、ふくが走る。
帰蝶「ふく…転ぶ故、」
走るなと注意しても無駄で、
可愛い可愛い姪子の一大事。
私も当然、血相変えて走る。
すると小堀、ふとしゃがみ、
親指人差し指の二指を使い、
くねりくねり…と泥を捏ね、
清州の地質水量を確かめた。
「この土…。少々手を加えた方が宜しいかと、存じます。庭師を…」
家臣に庭師を呼ぶよう命じ、
呼ばれた庭師、殿の御前で、
もう縮み上がってしまって、
信長「花の命は短いで、濃?」
殿、そんなことを言うから、
今度は私に、震え上がった。

「ひぃぃ…」
(※物語とは無関係です。岐阜城周辺に出没するリスで、リロちゃんです)
帰蝶「四季は長い。そう土を急かせてはならぬと…、」
小堀の父が、申しておった。
“早う、早う致せ”
せっかち父が小堀を急かした。
しかし小堀は岩のよう、悠然と構え、
ずず…と茶を飲み一服、庭を眺めて、
小堀「庭は人、月日惜しんで作りまする」
四季の変化を歩いて直し、庭作り。
今日歩き、明日歩き、変化を観る。
帰蝶「今日、躓いた所からお直し下さいますよう、お頼み申し上げます」
すと、頭を下げたら、庭師、私が石に蹴躓いたと勘違い、
申し訳ございません申し訳ございませんと、頭を下げる。
小堀「いくら直しても、ここの土では…。替えては如何にございましょう?」
琵琶、美濃と同じく岩盤、それを基礎に使えばと、そう漏らした。