『判りました。日程の後半に食すパンは、少々硬めに焼いておきます。クリテスの件は承知しています。明日、アサイチに軍団長の許に行くように指示します』
『判った。オロンテスありがとう』
イリオネスは統領と目を合わせた。
『統領、今、聞かれたように、私ら調査隊一行は、その役務を遂行するために、出入り7日の予定で行ってきます。宜しくお願いします』
『おう、判った。気を付けて行ってきてくれ。留守中の事は気に掛けなくてもいい。安心して行って来い』
『ありがとうございます』
彼は言葉を継いだ。
『では、諸君。宜しく頼む。打ち合わせは終了だ』
一同は、アヱネアスの宿舎を辞した。
日は替わった。空にはまだ星がある、東の空が明るみ始めている。パリヌルスは、朝行事を終えて部下の一人にハシケを漕がせて小島に向かった。
島の北端に放置している廃船の検分にである。目的は、帆柱と舵の調達である。島の者たちは、朝早いパリヌルスの来島に目を見張った。朝行事最中の者たちは、海に身を浸しながらパリヌルスを見つめた。アレテスが走り寄ってくる。
『おう、アレテス、おはよう』
『おはようございます。隊長、こんなに朝早く如何がされましたか?』
『おう、ちょっと、わけがあって放置している廃船を見に来た。急遽必要とする部材の調達だ。それが準備できるか、どうかを見に来たのだ。それと、お前に伝える用件もある』
『用件?それは何でしょうか』
『いよいよだ、お前が軍団長に同道する調査隊の件だ。打ち合わせを今日やることになっている。早く朝食を済ませろ。俺の帰り船で一緒に行こう。俺は船を見てくる』
『判りました。誰かつけましょうか』
『そうだな。誰か手すきの者がいたらでいい』
パリヌルスは、廃船のあり場所に向けて歩み始めた。数分歩いて目当ての船の在り場所に着く、心は急いていた。
早速、目当ての帆柱の状態を見た。一見して、安心めいた気持ちで帆柱を検分した。
『おう、いける!申し分ない、これなら十分に行ける、使える、よし!』
次いで、帆柱を支えてる部材を見た。これも十分に行けることを確かめた。彼は、記憶をたどって帆柱を設置する箇所の船体の幅を思い起こし、部材のサイズ等をチエックした。これも十分にいけることを確認した。次に船尾の舵を点検した。廃船は部材を取り付ける船に比べて大き目である、彼は、部材の大きさの適正を思案した。
『判った。オロンテスありがとう』
イリオネスは統領と目を合わせた。
『統領、今、聞かれたように、私ら調査隊一行は、その役務を遂行するために、出入り7日の予定で行ってきます。宜しくお願いします』
『おう、判った。気を付けて行ってきてくれ。留守中の事は気に掛けなくてもいい。安心して行って来い』
『ありがとうございます』
彼は言葉を継いだ。
『では、諸君。宜しく頼む。打ち合わせは終了だ』
一同は、アヱネアスの宿舎を辞した。
日は替わった。空にはまだ星がある、東の空が明るみ始めている。パリヌルスは、朝行事を終えて部下の一人にハシケを漕がせて小島に向かった。
島の北端に放置している廃船の検分にである。目的は、帆柱と舵の調達である。島の者たちは、朝早いパリヌルスの来島に目を見張った。朝行事最中の者たちは、海に身を浸しながらパリヌルスを見つめた。アレテスが走り寄ってくる。
『おう、アレテス、おはよう』
『おはようございます。隊長、こんなに朝早く如何がされましたか?』
『おう、ちょっと、わけがあって放置している廃船を見に来た。急遽必要とする部材の調達だ。それが準備できるか、どうかを見に来たのだ。それと、お前に伝える用件もある』
『用件?それは何でしょうか』
『いよいよだ、お前が軍団長に同道する調査隊の件だ。打ち合わせを今日やることになっている。早く朝食を済ませろ。俺の帰り船で一緒に行こう。俺は船を見てくる』
『判りました。誰かつけましょうか』
『そうだな。誰か手すきの者がいたらでいい』
パリヌルスは、廃船のあり場所に向けて歩み始めた。数分歩いて目当ての船の在り場所に着く、心は急いていた。
早速、目当ての帆柱の状態を見た。一見して、安心めいた気持ちで帆柱を検分した。
『おう、いける!申し分ない、これなら十分に行ける、使える、よし!』
次いで、帆柱を支えてる部材を見た。これも十分に行けることを確かめた。彼は、記憶をたどって帆柱を設置する箇所の船体の幅を思い起こし、部材のサイズ等をチエックした。これも十分にいけることを確認した。次に船尾の舵を点検した。廃船は部材を取り付ける船に比べて大き目である、彼は、部材の大きさの適正を思案した。