浜の真ん中にささやかだが勝利の労をねぎらう宴の場が整った。場の中央あたりに3本の酒樽が間隔をとり、三角状に配置され、酒樽を中心に三つの円座の場を形作って一同が集まった。
心づくしの肴とパンが配られている。リナウスたちが酒杯をもって戻ってくる。集まっている者たちが、いまかいまかと、開宴を待ちわびている。
パリヌルスは、アレテスら四人を呼び寄せて指示をする。アレテスらは各場につく、酒樽のふたが割られる、ギアスは指示されたように女たちを配分した。
場の者たちが一斉に歓声を上げる。隊長連は一同に簡単に注意を与えた。
『おうっ、これより、勝利の労をねぎらう。ささやかだが酒を酌み交わして祝おう。そこでだが、女たちも酒宴の場に侍る。人が目をそむけるような淫らな行為は慎むのだ。いいな、判ったな』
『ワオッ!』と場が沸いた。
パリヌルスが場の真ん中に立った。
『おうっ!諸君!君たちが生死をかけて闘ってくれた。我々が勝利した。その労をねぎらう。酒を酌み交わそう。いいなっ!乾杯といくぞ』
場を見渡す、酒杯が不足している。二人か、三人にひとつである。彼はそのようなことに気をかけずに声を上げた。
『乾杯!』
場がどお~っと沸いた。彼らは、代わる代わる杯を手にして酒を飲んだ。女たちは、飲み干されてカラになった酒杯を手に、酒を酌みに走る。彼女らの心配りである。そのような風情が場を和ませた。彼らは肴をつまみ、パンを口に運び、昼食を楽しんだ。
パリヌルスは、その光景を目にしながら、思考を次のステップへと進ませていた。
彼の懸念の一つは、築砦予定地の検分を充分にしていないことであり、気がかりなのは『水』の事であった。
心づくしの肴とパンが配られている。リナウスたちが酒杯をもって戻ってくる。集まっている者たちが、いまかいまかと、開宴を待ちわびている。
パリヌルスは、アレテスら四人を呼び寄せて指示をする。アレテスらは各場につく、酒樽のふたが割られる、ギアスは指示されたように女たちを配分した。
場の者たちが一斉に歓声を上げる。隊長連は一同に簡単に注意を与えた。
『おうっ、これより、勝利の労をねぎらう。ささやかだが酒を酌み交わして祝おう。そこでだが、女たちも酒宴の場に侍る。人が目をそむけるような淫らな行為は慎むのだ。いいな、判ったな』
『ワオッ!』と場が沸いた。
パリヌルスが場の真ん中に立った。
『おうっ!諸君!君たちが生死をかけて闘ってくれた。我々が勝利した。その労をねぎらう。酒を酌み交わそう。いいなっ!乾杯といくぞ』
場を見渡す、酒杯が不足している。二人か、三人にひとつである。彼はそのようなことに気をかけずに声を上げた。
『乾杯!』
場がどお~っと沸いた。彼らは、代わる代わる杯を手にして酒を飲んだ。女たちは、飲み干されてカラになった酒杯を手に、酒を酌みに走る。彼女らの心配りである。そのような風情が場を和ませた。彼らは肴をつまみ、パンを口に運び、昼食を楽しんだ。
パリヌルスは、その光景を目にしながら、思考を次のステップへと進ませていた。
彼の懸念の一つは、築砦予定地の検分を充分にしていないことであり、気がかりなのは『水』の事であった。