ダックスが漕ぎかたらを叱咤して出航準備をしている。
オキテスがダックスに食糧調達のことの成否の報告を聞く。
『そうか、うまくいったか、重畳!支払いのほうは、あれで足りたか?』
『はい、足りました。一応、全額使ってきましたよろしですね』
『まあ~、いいだろう。マリアにおいての用件は終わった。帰途に就く、いいな。両浜頭を案内してくる出航体制を整えてくれ』
『了解しました』
オキテスが両浜頭を艇上に案内する。
沈めていた碇石を引きあげる、艇は係留岸壁を離れる、イラクリオンに向けて波を割った。
空の中段の位置に昇ろうとしている太陽が容赦することなく艇上の者らを照りつける。
風と言えば西からの微風である、漕ぎかたらは懸命に漕ぎに努めている、彼らは玉の汗を流す、海を掻き艇を進める。
艇は、マリアを出て一刻半余りの時を経て、イラクリオンの港に着く、エドモン浜頭が下船する、テムノス浜頭に声をかける。
『おう、テムノス浜頭、今日、昼からクノッソスの集散所に出かけて話をつけておく。事の詳細を伝える、レテムノンの件も話しておく。任せておいてくれ』
『おう、よろしく頼む。俺も出向けばいいのだが、今日はこの船で帰る。近々に出直す。そういうことだ!』
『おう、解った!』
エドモン浜頭が話をオキテスに振る。
『おう、オキテス隊長、ごくろうであった。話はうまくついた。杞憂することはない。売り出し、展示試乗会の件、当方が準備を整えて、オキテス隊長の来るのを待っている。全てがうまくいくようにとりはかる。帰ったら統領、軍団帳によろしく伝えてくれ。帰りの航海、充分に気をつけてな。無事を祈る!では』
『エドモン浜頭、いろいろと配慮をいただきありがとうございました。これからの件よろしく願います』
『おう、大船に乗ったつもりでいてくれ!』
『ありがとうございまいた。浜頭の邸宅まで持参するのが筋なのですが、ここで渡します、よろしいでしょうか、私らが焼いた堅パンです。皆さんで賞味してください』
そのように言って、堅パンの入ったケースを3ケース手渡す。
『おう、ありがとう!遠慮することなくいただく。帰りの道中気をつけてな、オキテス隊長!』
二人は握手を交わす、別れる。
オキテスは、今日の航海の予定もあり先を急いだ。
オキテスがダックスに食糧調達のことの成否の報告を聞く。
『そうか、うまくいったか、重畳!支払いのほうは、あれで足りたか?』
『はい、足りました。一応、全額使ってきましたよろしですね』
『まあ~、いいだろう。マリアにおいての用件は終わった。帰途に就く、いいな。両浜頭を案内してくる出航体制を整えてくれ』
『了解しました』
オキテスが両浜頭を艇上に案内する。
沈めていた碇石を引きあげる、艇は係留岸壁を離れる、イラクリオンに向けて波を割った。
空の中段の位置に昇ろうとしている太陽が容赦することなく艇上の者らを照りつける。
風と言えば西からの微風である、漕ぎかたらは懸命に漕ぎに努めている、彼らは玉の汗を流す、海を掻き艇を進める。
艇は、マリアを出て一刻半余りの時を経て、イラクリオンの港に着く、エドモン浜頭が下船する、テムノス浜頭に声をかける。
『おう、テムノス浜頭、今日、昼からクノッソスの集散所に出かけて話をつけておく。事の詳細を伝える、レテムノンの件も話しておく。任せておいてくれ』
『おう、よろしく頼む。俺も出向けばいいのだが、今日はこの船で帰る。近々に出直す。そういうことだ!』
『おう、解った!』
エドモン浜頭が話をオキテスに振る。
『おう、オキテス隊長、ごくろうであった。話はうまくついた。杞憂することはない。売り出し、展示試乗会の件、当方が準備を整えて、オキテス隊長の来るのを待っている。全てがうまくいくようにとりはかる。帰ったら統領、軍団帳によろしく伝えてくれ。帰りの航海、充分に気をつけてな。無事を祈る!では』
『エドモン浜頭、いろいろと配慮をいただきありがとうございました。これからの件よろしく願います』
『おう、大船に乗ったつもりでいてくれ!』
『ありがとうございまいた。浜頭の邸宅まで持参するのが筋なのですが、ここで渡します、よろしいでしょうか、私らが焼いた堅パンです。皆さんで賞味してください』
そのように言って、堅パンの入ったケースを3ケース手渡す。
『おう、ありがとう!遠慮することなくいただく。帰りの道中気をつけてな、オキテス隊長!』
二人は握手を交わす、別れる。
オキテスは、今日の航海の予定もあり先を急いだ。