夕めしの場はにぎわった。オキテスの心配りでしつらえられた夕めしは、酒あり、肴あり、久しぶりに口にするぶどうありであった。
『おいっ!どうだ。それにしてもこのパン堅すぎるぜ』
『ガキッ!』 といった、彼らの夕めし風景である。酒はうまい、肴もうまい、ぶどうもうまかった。パンは堅い、噛み砕きに難儀している者もいた。
オキテスがイリオネスのそばに来て伝えた。
『軍団長、夕めしが終わったら、打ち合わせをやろうと思っています』
『おう、いいだろう。統領の出席は必要あるのか』
『いえ、それはありません。軍団長から伝えていただくだけで結構です』
『よしっ、判った。始めるときは呼びに来てくれ。クリテスはそのときに皆に引き合わせる。それで打ち合わせ事項だが、パリヌルスにオロンテス、彼らとは打ち合わせ済みのことだな』
『そうです。オロンテスは、今日、昼過ぎには、すでにミコノスの浜を次の停泊予定地に向けて出航してしまっています。今頃は、停泊予定地まで、あと少々と言う地点に行っているはずです』
『判った』
白と薄茶色の岩石のデロスの地が茜色に染まっていく。和気あいあい、がやがやと夕めしの場はにぎわっていた。
オキテスは、打ち合わせの場をつくった。軍団長を中心にクリテスを加えての5名である。
『軍団長、今日はご苦労様でした。今、この場でパリヌルスら三人で打ち合わせた事項を簡単に伝えます。オロンテスの船団は、この時間だと我々が次に向かう停泊予定地に着いているはずです。彼には『パン作り』というたいへんな仕事があります。そのための先立ちです。ところで軍団長、統領のデロスでの用件は全て終わっていますね。軍団長』
オキテスは念を押した。
『すべて、終わっている』
イリオネスは言い切った。
『おいっ!どうだ。それにしてもこのパン堅すぎるぜ』
『ガキッ!』 といった、彼らの夕めし風景である。酒はうまい、肴もうまい、ぶどうもうまかった。パンは堅い、噛み砕きに難儀している者もいた。
オキテスがイリオネスのそばに来て伝えた。
『軍団長、夕めしが終わったら、打ち合わせをやろうと思っています』
『おう、いいだろう。統領の出席は必要あるのか』
『いえ、それはありません。軍団長から伝えていただくだけで結構です』
『よしっ、判った。始めるときは呼びに来てくれ。クリテスはそのときに皆に引き合わせる。それで打ち合わせ事項だが、パリヌルスにオロンテス、彼らとは打ち合わせ済みのことだな』
『そうです。オロンテスは、今日、昼過ぎには、すでにミコノスの浜を次の停泊予定地に向けて出航してしまっています。今頃は、停泊予定地まで、あと少々と言う地点に行っているはずです』
『判った』
白と薄茶色の岩石のデロスの地が茜色に染まっていく。和気あいあい、がやがやと夕めしの場はにぎわっていた。
オキテスは、打ち合わせの場をつくった。軍団長を中心にクリテスを加えての5名である。
『軍団長、今日はご苦労様でした。今、この場でパリヌルスら三人で打ち合わせた事項を簡単に伝えます。オロンテスの船団は、この時間だと我々が次に向かう停泊予定地に着いているはずです。彼には『パン作り』というたいへんな仕事があります。そのための先立ちです。ところで軍団長、統領のデロスでの用件は全て終わっていますね。軍団長』
オキテスは念を押した。
『すべて、終わっている』
イリオネスは言い切った。