『よしっ!それは重畳!明日は俺も早朝からここに来る』
『判りました。お願いします』
ドックスは作業している者たちに声をかけた。
『今日はこれまで、これで終わる。一同ご苦労であった』
彼らは、『おう!おう!』とドックスの言葉に答えて引きあげた。
パリヌルスは、くすぶる焚き火の薄明かりで、タールの塗り具合と乾き具合を点検した。
『うう~ん、まあ~、これで良しとしよう。乾きも明日の午前中で、それなりだろう』
それから、船の中を覗き視た。すでに帆柱を保持する桁が組み込まれていた。手で触れてみ、る。力を入れて確かめた。微動もしない。『上出来だ』彼は作業の進捗を確かめて浜をあとにした。
夜が明ける、朝の気配の薄明の頃合いである、パリヌルスは浜へと急いだ。改造中の小船の周りには三人の人影が見える、彼は近づいていった。ひとりはドックスである。
『や~、君たち早いではないか、朝行事は終えたのか?』
『いえ、まだです』
『一緒に入ろう』
彼は三人を誘った。四人は海に身を浸しながら朝のあいさつを交わした。ドックスがパリヌルスに声をかけてくる。
『隊長、早ですね』
『そういうお前も早いではないか』
『え~え、いい仕事をしたい。仕事に対する心意気といったところだと思っています』
『そうか、それはありがとう』
朝行事に来る者たちが続く、小船の改造に携わっている者たちである。パリヌルスは感動した。彼らの心意気と所作に心が揺さぶられた。
朝行事を終えたドックスは、小船の傍らに立って集まってくる者たちと言葉を交わしている。ドックスは、すでに作業結果のチエックを終えていた。彼は大方の作業員が顔をそろえるのを待って、作業の段取りを組み立てていた。
『おう、一同、そろったようだな。皆、こちらへ寄ってくれ。今日の作業手順を説明する』
彼は、作業について説明を始めた。
『ーーーー。ということだ。判ったな。以上だ。急いで仕上げたから、仕事が雑だ、ということは許さん!入念、丁寧な仕上げを心がけて作業により組むこと。仕事は、太陽がこの位置に来るまでに完了させる。いいな!作業にかかってくれ』
彼らは一斉に作業に取り掛かった。
ドックスは浜に帆布を広げて、その上に帆柱を寝かせて横桁を組み合わせて、帆布の形を整えた。舵部の作業は、舵の保持部の取り付けも念を入れて仕上げた。
『判りました。お願いします』
ドックスは作業している者たちに声をかけた。
『今日はこれまで、これで終わる。一同ご苦労であった』
彼らは、『おう!おう!』とドックスの言葉に答えて引きあげた。
パリヌルスは、くすぶる焚き火の薄明かりで、タールの塗り具合と乾き具合を点検した。
『うう~ん、まあ~、これで良しとしよう。乾きも明日の午前中で、それなりだろう』
それから、船の中を覗き視た。すでに帆柱を保持する桁が組み込まれていた。手で触れてみ、る。力を入れて確かめた。微動もしない。『上出来だ』彼は作業の進捗を確かめて浜をあとにした。
夜が明ける、朝の気配の薄明の頃合いである、パリヌルスは浜へと急いだ。改造中の小船の周りには三人の人影が見える、彼は近づいていった。ひとりはドックスである。
『や~、君たち早いではないか、朝行事は終えたのか?』
『いえ、まだです』
『一緒に入ろう』
彼は三人を誘った。四人は海に身を浸しながら朝のあいさつを交わした。ドックスがパリヌルスに声をかけてくる。
『隊長、早ですね』
『そういうお前も早いではないか』
『え~え、いい仕事をしたい。仕事に対する心意気といったところだと思っています』
『そうか、それはありがとう』
朝行事に来る者たちが続く、小船の改造に携わっている者たちである。パリヌルスは感動した。彼らの心意気と所作に心が揺さぶられた。
朝行事を終えたドックスは、小船の傍らに立って集まってくる者たちと言葉を交わしている。ドックスは、すでに作業結果のチエックを終えていた。彼は大方の作業員が顔をそろえるのを待って、作業の段取りを組み立てていた。
『おう、一同、そろったようだな。皆、こちらへ寄ってくれ。今日の作業手順を説明する』
彼は、作業について説明を始めた。
『ーーーー。ということだ。判ったな。以上だ。急いで仕上げたから、仕事が雑だ、ということは許さん!入念、丁寧な仕上げを心がけて作業により組むこと。仕事は、太陽がこの位置に来るまでに完了させる。いいな!作業にかかってくれ』
彼らは一斉に作業に取り掛かった。
ドックスは浜に帆布を広げて、その上に帆柱を寝かせて横桁を組み合わせて、帆布の形を整えた。舵部の作業は、舵の保持部の取り付けも念を入れて仕上げた。