『パリヌルス、とにかく調べようではないか。ところで、いただいた海賊船なかなかの船だ。走りやすい、スピードも出しやすい、いや~、快適であった。それで、海賊の出身地だが、風体から考えると、小アジア、黒海沿岸、カルケドン辺りの者どものような気がする。サモトラケは農地のないところか。』
『とにかく、農地らしきもののないところらしい。』
『どうりで、サレト浜頭のいいようでは、食糧、穀物、小麦あたりを狙ってくるようだ。』
『サモトラケは、交易の交換物もないところらしい。小麦を得るには海賊しか手段がない。そのように考えられる。』
『俺たちにも、いま、小麦が不足している。小麦の交易を装って、海賊と接触する。その上で一挙に片をつける。奴らをやつけても戦利品はない。しかし、海賊の脅威を除かねばならない。な~、そうだろう、パリヌルス。作戦立案を頼む。俺はお前の作戦で事を実行する。宜しく頼む。』
『了解した、よく考える。』
『出来るだけ早く片をつけたほうがいいように思う。決まれば、明日早朝にも出航する。俺は奴らを許せないのだ。』
オキテスの海賊に対する嫌悪は並みではないと感じられた。
『エーゲ海の北部は、南部のような多島の海域ではないからな。海賊も実入りが少なかろう。だが、北部の海域にも船の行き来はある。海賊の拠点としてのサモトラケは捨てたところでないと思う。』
オキテスは、身体を休めるために午睡をとるべく仲間たちの所へ帰った。
『とにかく、農地らしきもののないところらしい。』
『どうりで、サレト浜頭のいいようでは、食糧、穀物、小麦あたりを狙ってくるようだ。』
『サモトラケは、交易の交換物もないところらしい。小麦を得るには海賊しか手段がない。そのように考えられる。』
『俺たちにも、いま、小麦が不足している。小麦の交易を装って、海賊と接触する。その上で一挙に片をつける。奴らをやつけても戦利品はない。しかし、海賊の脅威を除かねばならない。な~、そうだろう、パリヌルス。作戦立案を頼む。俺はお前の作戦で事を実行する。宜しく頼む。』
『了解した、よく考える。』
『出来るだけ早く片をつけたほうがいいように思う。決まれば、明日早朝にも出航する。俺は奴らを許せないのだ。』
オキテスの海賊に対する嫌悪は並みではないと感じられた。
『エーゲ海の北部は、南部のような多島の海域ではないからな。海賊も実入りが少なかろう。だが、北部の海域にも船の行き来はある。海賊の拠点としてのサモトラケは捨てたところでないと思う。』
オキテスは、身体を休めるために午睡をとるべく仲間たちの所へ帰った。
