枯れたエンドウの茎をそっと取ると,脱皮中のダンゴムシがいました。
ダンゴムシは,まずからだの後ろ半分,次に時間をおいて前半分と,二回に分けて脱皮します。「なぜなの」と聞いても答えは返って来ませんが,それが理にかなっているからでしょう。たぶん,いっぺんで硬い殻を脱ぐのはこの節足動物にとってたいへんな話にちがいありません。半分ずつだと,とても脱ぎやすいはず(ヒトだって上半身,下半身で着脱!)。それに脱ぎ終わったときは比較的からだが柔らかいでしょうから,すこし硬く丈夫になってから残りを脱げば身の安全上都合がよさそうです。これは単なる推測です。
さて,その写真です。後ろ半分が白くなっています。したがって,先に脱皮する側です。脚はまったく動かず,殻にくっ付いているだけといった状態です。
今度は,前半分を脱ごうとしているダンゴムシです。
ダンゴムシの脱皮を自然の中で観察しようと思えば,そうむずかしいことではありません。ダンゴムシのすんでいそうな場所を探して観察することです。そこは多少湿った,なにかしら食べ物がありそうな環境です。
これは後ろ半分の脱皮です。
観察を続ければ,こうした事例にいくらでも出くわします。