ヤマトシジミはふつう,カタバミの葉裏に産卵します。ところが,なかにはほんの稀ですが表側に産み付けることがあります。
9月にはいって庭の草引きをしているとき,その例を見かけました。よく見ると,卵の一部が黒っぽくなっていました。これは間もなく生まれ出る幼虫の頭部です。ということは,観察を続けていると孵化が観察できるということです。
できたら超接写で撮影を試みたいと思い,様子を見守ることにしました。
やがて,卵の一部が開けられ,穴は溝となって円状に付けられていきます。これは,上側にある蓋を,缶詰を開けるのと同じ感じで切り取るためです。見ていると,労力がいってなかなか大変そう。
蓋をほぼ切り終えた(?)状態。
「さあ,出るとしようか」。その瞬間。
からだをぐうっと曲げ,下向きに出ようとします。
出終えると,すぐ卵から離れるのでなく,殻の一部を食べ始めました。しかし,いずれの例も食べ尽くすということはありません。さっさと離れて行く例がほとんどなのです。この幼虫は味がお気に入りなのでしょうか。
結局適当に食べて,さっさと去って行きました。
日中に,これだけ容易に観察・撮影できるのはなんともハッピー!