キンカンの葉に,テントウムシの蛹が一つ付いていました。体長は3mm。発見したのが12月6日(金)。体表は白っぽく,中が赤く見ています。おもしろい姿をしているので,写真に収めました。
その葉の近くに,よく似た蛹がもう一つありました。ただ,中央付近が赤く見えていました。小さ過ぎるので,肉眼では正体がわかりません。ルーペで調べてみると,なんと羽化している最中でした。それで,大急ぎでカメラを据えて撮影することにしました。
昼前に殻から出始めようとして,苦労していました。わたしは,ときどき見ながら,どうなるか見届けようと思っていました。しかし夕方になっても,ほとんど変化はありませんでした。つまり,出ようとして出られない状態が続いたのです。
止む無く,ちょっと手助けをしてみることにしました。すると,赤いからだがスポッと殻から出てきました。ところが,軟らかい筈の翅が時間経過によって変形したまま硬くなっていたのです。
結局,羽化は失敗に終わりました。誰のせいでも,何のいたずらでもありません。自然の厳しさと思うほかありません。
急いで名を調べました。からだの特徴や体長から見て,どうやらベダリアテントウあたりかなと思われます。もしそうなら,わたしは初めてお目にかかります。このテントウムシはオーストラリアから導入されたようです。カイガラムシの天敵らしいので,キンカンにいるカイガラムシを退治してくれるのでしょう。
はじめに発見した蛹がまだ葉に付いたままなので,運がよければもう一度羽化が見られるかもしれません。