古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

レンゲ畑においでください

2009年04月18日 23時50分18秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 レンゲが満開になりました。去年の11月はじめに種を播き、ちょっと遅かったかな、と心配したレンゲが見事に咲きました。
 幼い頃にレンゲ畑で遊んだ体験あろうとなかろうと、なにか郷愁が胸をかすめませんか。ちょうど自分の学んだ小学校の校門わきに桜の木があろうとなかろうと桜を見て郷愁を感じるように。むかしはあちこちでレンゲが咲き、田んぼで花とたわむれるように寝ころがってしかられ、花を摘んで花束にしたり髪飾りにしたりした。実際に体験したのかイメージなのかそんな風景が心のどこかにしまわれていませんか。
 でもレンゲ畑を見かけなくなりました。奈良の旅でレンゲの田んぼを見たのは一度だけ。家の近くでレンゲがまとまって咲いているのはうちの畑だけです。
 50坪あまりの小さいレンゲ畑ですが、盛り上がるように咲いています。どうぞおいでください。
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粗樫(アラカシ)が緑をささえる

2009年04月18日 06時18分47秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 後姿の女性の横は唐招提寺の木立です。数階建てのビルのような若葉のかべが、清掃の行き届いた小径から垂直に立ち上がっています。圧倒的な粗樫(アラカシ)の新芽が空気を浄化してくれています。
 写真に入っていませんが女性の左側には開山堂の塀がつづき、このまますすむと鑑真和上の墓所・開山廟にいたります。鑑真和上像と東山魁夷の襖絵は奈良公園の国立博物館に出展中です。そして開山堂はなにごともなく静もっています。門前の垣根は粗樫です。若葉が食べてしまいたくなるほどやわらかく光っています。
 道子さんと一泊で奈良を旅しました。桜は散ってしまい若葉の季節に移りつつあるときで、アラカシの新芽に抱かれる旅でした。
 東大寺南大門をくぐって手向山八幡宮にのぼる道をたどると、他の木を圧倒するようにアラカシが立ち並んでいます。春に秋に冬に幾度となく歩いた道ですが、ここに立ち並ぶ高い木々がアラカシであったとはじめて知りました。
 赤い新芽が若葉になり、アラカシはふくれ上がって見えます。常緑樹なのにたくさん落葉するのを数日前に知りました。東大寺の境内では、清掃されて落葉が見あたりませんが、木の下に入るとふっくらした若葉の内側はほこらのようになっています。
 伽藍や塔が新しくなった薬師寺には深い木立はありませんが、門前の八幡宮には高いアラカシが北面を切られて太い幹をさらしています。繁り過ぎと見られたのでしょうか。八幡宮の裏山では竹薮とアラカシが競うように繁っています。数にものをいわせる竹に勝つのはおおごとですが応援したくなります。
 慈光院の大刈り込みも若葉です。アラカシの若葉は生長がはやく、他の植え込みの若芽を頭ひとつリードしています。こんなにたくさんのアラカシが植え込みに加わっているのかと驚きます。縁側にツッカケが置いてあり、おうすをいただいたあと、このたびは庭を歩くことができました。左奥の繁みにもアラカシの大木、門から玄関にいたる小径にもアラカシの大木。
 もしアラカシという木が一切姿を消したら、ここのお庭は見られたものではないでしょう。ここだけでなく東大寺も唐招提寺もこのあと訪ねた松尾寺や神社も。いやあちこちの社寺の境内も里山も雑木林も。そして我が家の裏山も。
 ぼくはアラカシを尊敬することにしました。
 
 
  
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