日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

子どもと高齢者に必要なモノ

2014-07-17 20:15:11 | アラカルト

倉敷の小学5年生の女児が行方不明になっている、と言う事件は様々なメディアで取り上げられているので、ご存じだと思う。
私のFBでも、この少女の親戚関係の方が「拡散をお願いします」と、アップされていた。
自分が直接的な知り合いでは無いが、どこかで繋がっているのだな~と思うと、SNSの力を感じる。
とにかく、1日も早い解決と元気な姿で現れて欲しい、と願っている。

少女を誘拐する(最近は、少年というケースもあるのかも知れないが)という事件は、いつの時代でも起きている事件だ。
その事件解決のために、GPS機能付き携帯や防犯ブザーなどを親御さんだけでは無く学校側も積極的に活用している。
実際、今回事件でも少女の母親はGPS機能付き携帯をお子さんに持たせていた。
そのデータを元に捜索をしているようだが・・・。

一方、先月だったと思うのだが「身元不明高齢者」が話題になった。
埼玉などで、10年以上自分の名前も済んでいた場所も覚えておらず、保護され施設で暮らしていたと言う男性や女性が相次いでニュースに取り上げられていた。

少女の事件の場合と高齢者の行方不明とは、何の関係もないようだが「保護される人の情報を、保護する人が知る」という意味では同じだと思う。
とすれば、GPS機能+αの機能が付いた携行性が高い「防犯迷い人探索ツール」の開発が急がれると思う。

携帯電話のGPS機能だけでは、限界があるということもあるだろうが、犯人はその様な「自分の居所が分かる様なモノ」を見つければ、捨ててしまうだろう。
だからと言って、体に直接着けると言うのも難しいだろう。
それが例えば「お守り」の様なモノだったら?
可愛らしいキャラクターの、アクセサリーだったら?
とにかく端で見ていて、自然に違和感なく感じる「携行性の高い防犯+居所お知らせ+パーソナル情報」が組み込まれていれば、比較的捜索の手がかりになる様な気がする。

高齢者社会で、行方不明となる高齢者は確実に増えていくだろう。
そして、上述した通り「いたずら目的」か何かで、少女誘拐を企てる輩もいる。
子どもと高齢者が必要としているモノは、案外同じなのではないだろうか?


ローカル線も個性の時代?

2014-07-16 12:27:17 | ビジネス

先日、讀賣新聞のサイトを見ていたら、何とも素敵な電車内の写真が掲載されていた。
讀賣新聞:京王から購入の車両、木の内装に改良・・・運行開始
記事を読むと、島根の一畑電鉄の新しい車両のようだ。

一畑電鉄と言ってもご存じの無い方のほうが多いかも知れない。
島根のローカル線を持つ鉄道会社だ。
ご存じの方は、鉄道ファンか映画「RAILWAYS」(2010年)をご覧になったくらいだろう(と、勝手に想像している)。
おそらく今の収益の柱となっているのは、電車では無くバスやタクシー、物流関係なのではないだろうか?
帰省した折、ひとりで出雲大社に出掛ける時には、行きはJR、帰りは一畑電車を利用するのだが、JRはまだしも一畑電車は利用者がまばらで、「あ~~~、田舎のローカル線」ということを、実感してきたからである。
(ちなみにこのルートだと「宍道湖一周」のお勧めルートでもある)

記事を読んだだけでは、京王が使ってた中古車両ということぐらいしかわからないのだが、「中古」と言っても、随分古い車両だったようだ。
改造の様子:後藤工業(株)IZUMO-BATADEN 楯縫号

この「新型車両」は、イベント向けとして使われるようだが、この車内の様子と車窓から見える宍道湖周辺の光景が、とてもマッチする様な気がする。
むしろ、田舎だからこそこの様な車内の電車が似合う様に思える。
そう考えると、地方のローカル線は速さでは無く他の要素が求められている、と言うことがわかる。
もちろん、「生活の足」と言う視点も重要だが、一畑電鉄が走る地域は移動手段の主役は電車では無くクルマだ。
逆に利用者を増やそうと思えば、「移動手段としての電車」では無い他の要素が重要になってくる。

その視点で言えば、今回の様な「中古車両」をリノベートして、車窓から見える光景と合う様な「オリジナリティのある車両」というのは、魅力だと思う。
昨年、JR九州が運行を始めた「ななつぼし」の様な、高級感溢れる「リゾート車両」も魅力的だと思うが、ローカル線にはその地域の風景にあった「個性ある車両」が良く似合う。
「ローカル線も個性の時代」ということかも知れない。


夏休みの自由研究に思う

2014-07-15 18:37:57 | アラカルト

今週末から夏休みに入る、小・中・高校もあるのではないだろうか?
夏休みは、学校生活の中で一番長い休み。
今でも宿題には、ドリルや読書感想文などがあると思うのだが、一番頭を悩ませるのが「自由研究」だと思う。
子どもの頃、「自由研究のテーマ」を決め、資料を集めたり観察したりと大変だった記憶がある。
ところが最近は、随分違ってきているようだ。

例えば、企業のサイトにアクセスすると「自由研究のお手伝い」の様なコンテンツがあったりする。
Hondaの場合、Honda kids 子ども広場 自由研究 と言うサイトがある。
ご丁寧(?)に、学年別のテーマ設定がされている。
他にも、サントリーなどのサイトでは「水」をテーマにした工場見学+自由研究のテーマとなる様なツアーなどが企画されていたりする。
例:白州工場 夏休み南アルプスの天然水親子ツアー

企業のサイトだけではなく、東急ハンズなどでも定期的にこのようなイベントが毎年開催される。
まさに「自由研究サポート」が随分されているのだな~と言う気がする。

しかし、サポート体制が整っているのは、何かと便利だと思うのだが本当にそれで良いのだろうか?と、考えてしまう。
何故なら、「どんなテーマを取り上げようか?」と考え、資料を探し・集め・自分なりに分析・まとめ、レポートを作成する、と言うのは、とても労力がいる反面、社会人になってから必要とされる能力がすべて入っているのが「自由研究」だからだ。

確かに「テーマを決める→資料を探し・集める→観察→まとめレポート作成」というのは、中学受験などを前にしたお子さんにとって、余分な宿題かも知れない。
でも、その経験は後々の勉強に活かされるのではないだろうか?
少なくとも、「マーケティング」と言う「ビジネスの基礎知識」では、昔ながらの自由研究が役に立つ部分が多いと思う。
便利になったな~と思う反面、何となく「合理性」によって失われる様々な力がある様な気がする。


市場という視点で「Office」というソフトを考える

2014-07-14 18:15:45 | アラカルト

日経新聞のWEBサイトを見ていたら「GoogleがノートPCを発売予定」と言う記事があった。
日経新聞:グーグル、ノートPC発売 ネット上にデータ保管

詳細は分からないが、マイクロソフトのwindowsを搭載した機種よりも安価な価格設定というのは、魅力だと思う。
そうなると、ノートPCには3種類のOS機種があるコトになる。
MaciOSとwindowsそしてGoogleChromeだ。
それぞれ、特徴がありAppleなどは根強いファンがいるのは、ご存じの通りだ。
Apple独特のデザインやモノづくりの発想など、windowsマシンとは違う魅力がある。

今回の「Google」はどちらかと言えば、windowsと同じ様にPCそのものはメーカー各社が作り、「ChromeOS」を搭載すると言う。
「企業や教育機関向けに発売をする」予定でいる様なので、windowsと使い方そのものは同じなのでは?と言う気がしている。
となると、気になるのはOSではなく、いわゆる「Office「が使えるか否か、と言う点ではないだろうか?

一時期「Office」の交換フリーソフトが自治体などで多く使われたが、 結局マイクロソフトの「Office」へと切り替わってしまった。
その理由は、フリーソフトではマイクロソフトの「Office」を使っている相手では、ファイルが開くコトが出来なかったり、開くコトが出来ても文字化けなどをして、使えなかったからだ。
と言うことは、「GoogleChromeOS」を使おうとしても、「Office」が使えなくては余り意味が無い、と言うことになりかねない。
逆に言えば、「Office」というソフトがPCの「文書・作表(演算)・プレゼンテーション」の中心である限り、マイクロソフト有利ということになってしまうのではないだろうか?

実際、マイクロソフトは「Office365」というクラウドサービスは、MaciOSやAndroidでも利用できる様になっているので、今回の「ChromeOS」でも利用が可能となる可能性は高いのだが、いずれにしても「Office」というソフトを提供しているマイクロソフトを利用せざる得ない、と言うのが現実だろう。
そう考えると、マイクロソフトそのものは、様々なOSが登場しても、「Office」利用者が圧倒的に多い状況が続く限りマイクロソフトは、市場的に優位であると言うことには変わりない、と言うことになるのかも知れない。
 


食のブームを考える

2014-07-13 19:56:29 | ライフスタイル

先日、FMを聞いていたら「実は、今の日本人は栄養不足気味なんです」という話を聞いた。
「日本人の栄養不足気味」ということに、「え!」と感じるのは私だけでは無いと思う。
と言うのも、世間では「脱メタボ、ダイエット」花盛りだからである。
しかも、「食」に関する情報というのは、毎日相当量が発信されておりその内容のほとんどが「太らないように」という情報だからだ。

そんな「ダイエット向け食事」として、ここ2,3年話題になっているのが、「ローフード」だ。
正しく言うなら「調理法」と言ったほうが良いかも知れない。
「極力火を入れないことで、食物の酵素などを体に取り入れる」と言う考えの基に考えられた調理法だ。
最近人気の「スムージー」なども、この「ローフード」の一種だと言われている。
「スムージー」程度であれば問題は無いらしいのだが、本格的なローフード(または「ナチュラルハイジーン」とも呼ばれているようだ)を続けると、栄養不足で病気になりやすいと言うことも言われている。

もう一つは一昨年あたり話題になった「低糖質の食事」だ。
ブームとなったのは、「炭水化物を食べないと、アッという間にダイエットができる」ということだった。
しかし、このブームの最中、「むしろ体調を悪化させる」と言う反論(?)も登場し、今は下火という感じた。
元々は、「糖尿病患者への食事療法」だったので、健康な人がこの様な食事療法を行うことは、体にとってリスクが大きいはずだ。
その「糖尿病」に関しても、「低糖質を続けることへのリスク」を指摘される様になってきている。

これまで「ダイエット=健康」ということばかりが、メディアでクローズアップされてきた。
特に、炭水化物(=糖質)と脂質(≠脂肪)は、どこか不健康の代名詞の様に言われてきたが、これらの栄養素の不足に加え、ビタミンやカルシュウムなどの栄養素も不足気味らしい。
そう考えると、昨今の健康食品やサプリメント市場の拡大もうなずける。
その様なライフスタイルの提案が、「健康の維持」であるとメディアを通して言われ、思い込んでいた部分が大きいと思う。

「飽食の時代」と言われて久しい「日本の食事情」。
「実は、栄養失調気味だった」と言うのは、「食のブーム」そのものも考える必要がある、と言うことなのかも知れない。


W杯ドイツチームに見る、強いチームの作り方

2014-07-11 19:32:19 | ビジネス

約1ヶ月前に始まった、W杯ブラジル大会。
開幕当初は「ネイマールの大会」になるのでは?と言われていたのだが、ネイマールが負傷しブラジルチームキャプテンも累積警告による、出場停止で、ドイツに歴史的敗退をしてしまった。
一方そのドイツチームが、注目を浴びている。
もちろん、ブラジルから7得点もの大量点を獲ったと言うこともあるのだが、むしろチームのトレーニング法や用意周到さに注目が集まっているようだ。

過去のW杯では「エポックメーキングな大会」と呼ばれる大会がある。
1974年のオランダ代表の「トータルフットボール」などは、その一例だろう。
それまでの、守備と攻撃が分かれていた戦術から、「DFであっても攻撃を仕掛け、FWや攻撃的ポジションのMFも状況に応じて守備をする」という、戦術であり、スタイルだ。
その後、各国の代表チームだけでは無くクラブチームでもオランダ代表のような「トータルフットボール」を目指すチームが、多くなってきた。

そして今回のドイツ代表チームだが、戦術というよりもその準備やトレーニングなどに注目が集まっているようだ。
ドイツ代表のチームスタッフの中には、ブラジル大会での会場の気象分析などを行うチームがあったりするらしいのだ。
何故なら、今回のブラジル大会は試合会場がブラジル各地に分散しており、気候そのものも随分違う。
試合会場の気象にあわせた、体調管理が必要と考えたようだ。
それが効を奏したとは言い難い部分もあるのだが(一部では「選手がインフルエンザに罹った」という話や体調不良のニュースもあった)、それまでの「食事などの管理」とは別の視点での選手の体調管理がされていたようだ。
もちろん、移動距離なども考えキャンプ地を決めている。

もう一つは、トレーニング時からサッカー以外のスポーツを積極的に行っていた、と言うこと。
日本代表などでも、サッカーとバレーボールを組み合わせた様なトレーニングをするコトがあるのだが、あくまでもサッカーの延長として行われている。
今回のドイツ代表チームは、バスケットやハンドボールといったサッカーとは全く別のスポーツを、トレーニングとして取り入れていた、と言う話がある。
バスケットボールやハンドボールなど「サインプレーを必要とするスポーツ」を取り入れることで、セットプレーの精度を上げるだけでは無く、サッカーとは違う視点で、セットプレーを考えることが目的だったようだ。
そして、それが対ブラジル戦であらわれた、と言うことのようだ。

考えて見れば、ビジネスの世界でも同じなのではないだろうか?
あらゆることを想定をし、準備をしても失敗に終わることはある。
しかし、失敗を最小限にすることはできる。
それが、気象チームや移動距離を考慮したキャンプ地選びなどの「選手の体調管理」ということになるだろう。
そして、「違う分野の体験」によって、新たな視点を見つけ活かす、と言うのが「バスケットボールやハンドボールを取り入れたトレーニング」ということになると思う。
実際のビジネスでは、リスクが大きいので簡単に異動させることはできないが、違う経験をしている人材を集めてチームを作る、と言う方法は参考になるのではないだろうか?

「サッカー以外の部分での重要性がクローズアップされた」と言う意味では、今大会は「エポックメーキングな大会」となるかも知れない。

 


Amazonと顧客情報

2014-07-10 18:34:51 | ビジネス

先日、子育て中のママさんと話をする機会があった。
なんでも彼女は、Amazonのヘビーユーザーだという。
Amazonだけでは無くLOHACOなども、よく利用するという。

その理由を聞いて納得した。
オムツなど大量に消費をし、かさが張る子育て用品はネットを利用しているのだ。
確かに、最近近所のドラッグストアでオムツを大量買いするママさんの姿を見かけなくなった。
大量買いができる人は、クルマで買い物に来られる人くらいだろう。
まして、お子さんが小さい時はなかなか買い物に行くコトもできず、かといってオムツは日々消費していくもの。
小さなお子さんが2人いると、1ヶ月で輸送用の梱包1箱分くらいは使ってしまう、と言う。

この話を聞いて思い出したコトがあった。
それは、私と同世代が子育て真っ最中だった頃。
当時は当然だがネット通販などもなく、若いママさんたちはそれこそ紙オムツを両手に抱えて買い物をしていた時代だ。
実はそんな子育てママさんたちの強い味方(?)が、生協だった。
ご存じの様に、生協そのものはスーパーよりも価格が割高なのだが「安心・安全」な食品を提供している。
若いママさんたちにとって「安心・安全な食品」は確かに魅力的なのだが、それ以上に魅力的だと感じていたのは「宅配」というサービスだった。

「買い物にいけない(行く時間が無い)」というのは、家事を担当する人にとっては大きな問題だ。
それをサポートしていたのが、当時は生協だったのだ。
もちろん、今でも生協を利用されている方の中には子育て中のママさんたちがいるはずだ。

生協の組合員になったりする手続きがよく分からない、と言う若いママさんたちにとって、スマホの画面でパッと購入できるAmazonは、とても便利なのだと思う。
Amazon側にとっても、この様なユーザーはとても魅力的だろう。
子育て期間中なら、Amazonで扱っている該当商品の提案ができる。
それだけでは無く、子どもの成長に合わせて購入される商品が変わってくるので、顧客データさえしっかり管理出来ていれば、様々なイベントでの購入おすすめメールが発信できるからだ。
一つの商品購入からのビジネスチャンスは、私の様に本を購入するくらいの顧客よりもズッとAmazonにとっては、魅力的顧客だろう。

今朝の新聞各社の一面を賑わした(?)ベネッセなども、Amazon以上の「顧客ライフステージ情報」を持っている。
ベネッセは「通信教育」という切り口で、生まれた時から大学受験までではなく、ペット雑誌「いぬのきもち・ねこのきもち」という雑誌を通して、様々な年代の情報を得ていたことを考えると、今回の顧客情報の流出というのは、それこそ名簿会社にとって「垂涎の情報」だっただろう。
そして、Amazonの顧客情報もまた同様の価値があるのでは?と考えると、Amazonの顧客情報管理システムがとても気になるのだった。


あるカフェ店から考える、地方とビジネス規模

2014-07-09 18:29:59 | ビジネス

先日、お世話になった方へのギフトとして実家のある米子のお隣・安来のコーヒー豆専門店のコーヒーを贈った。
その後「とても美味しかったです」と、お返事を頂き贈ったこちらとしても、嬉しかった。
私が今回贈ったコーヒーというのは、「カフェ・ロッソ」のドリップバッグ。

以前にもエントリをしたが、島根という地方でありながらコーヒー特にエスプレッソなどのイタリア系のコーヒーの有名店が、もう一つある。
イタリアの「カフェ・カリアーリ」だ。
石見銀山のある大田市という、片田舎の様なトコロにイタリアでも有名なコーヒー専門店がある、と言うのもどこか面白さを感じている。

この「カフェ・カリアーリ」だが、コーヒー豆そのものは日本国内のいくつかのコーヒーショップで取り扱っており、「カフェ・カリアーリ」の味を楽しむことはできるようだ。
とは言うものの、スターバックスやタリーズ程の展開では無い。
都市部では東京で2店舗、横浜に1店舗という少なさだ。
代わりに北海道は上川郡という所にあったり、新潟では越後妻有の美術館にあったりして、いわゆる「都会」での出店がとても少ない。

「カフェ・ロッソ」もそうなのだが、おそらく全国展開をある程度見込むことはできるのでは?と言う気がしている。
しかし、積極的に都市部に出店をしていないのだ。
何故だろう?と考えたとき、一つのことが思い浮かんだ。
それは「自分達の目の届く範囲で、商売がしたい」ということなのでは?ということだ。
おそらく、東京の一等地の様な所で出店をすれば、今よりもビジネス規模は大きくなるだろう。
メディアなどでも積極的に取り上げられ、一躍人気店になるコトは可能だと思う。
だがあえてしない理由は、「自分達のペースで、しっかりとビジネスをしたい」という気持ちがあるからなのではないだろうか?

その為には、「自分達にとって居心地の良い目が行き届き丁寧な仕事ができる場所」が、出店の条件となるだろう。
そして、全国にはその様な個性豊かでビジネス規模をあえて拡げない人達が増えている様な気がする。
例えば瀬戸内海の大島という島にあるジャム専門店「瀬戸内ジャムズガーテン」なども、その一例かも知れない。

もちろん、紹介をした「カフェ・ロッソ」も「カフェ・カリアーリ」や「瀬戸内ジャムガーデン」も、通販での販売はしている。
と言うことは、ITを上手に使い、自分達の個性を発信しながら同じ様な価値観を共有できるビジネス規模を、目指している様にも思える。
そう考えると、地方のビジネスはビジネス規模は大きくなくても、個性が重要と言うことになると思う。
ビジネスも東京スタンダードで考えるのでは無く、地方サイズで考える時代が来ているのかも知れない。


「相手を理解する」ことは、ビジネスの基本だと思う

2014-07-07 13:05:22 | ビジネス

毎日新聞のWEBサイトを見ていたら「なるほどな~」と思う記事があった。
カシオのデジタル腕時計が、中東で大人気!と言う記事だ。
毎日新聞:カシオ 中東で人気 聖地メッカの方角を指し示す腕時計

記事にあるとおり、イスラム教徒にとって1日5回の聖地メッカに向けてのお祈りは、とても大切なもの。
以前、オフィスビルに入居している企業に派遣社員として仕事をしていた時、隣の事務所が「カタールの石油会社」が入居していた。
普段は背広姿で礼儀正しビジネスマンという印象で余り気にならないのだが、時折中東独特の服装でフロアーを歩かれたり、オフィスでお祈りの姿を見たりした時には、「あ~~ここは、日本じゃないんだ」と感じたことがあった。
それほど、イスラムの人達にとって「メッカに向かってお祈りをする」ということは、重要なことなのだ。
その問題を解決するコトができるのが、このカシオの腕時計というコトの様だ。

この記事の数日前、ワコールの海外進出についての記事があった。
朝日新聞:世界で異なる下着の好み 市場開拓に挑む日本メーカー
アジアと言っても、日本と中国とでは好みが違う。
まして欧米ともなれば全く違う。
体格的のものも当然だが、感性という部分でも大きく違う。
欧州の下着の通販カタログを以前見たことがあるのだが、随分セクシーなものばかりで目のやり場に困った。
それは、米国の下着も同じ。
デザインだけではなく、素材も日本の場合は、コットン素材を裏打ちし着心地感を重視しているのに対し、欧米では違っていた。
「毎日が、勝負下着」という感じで、「やはり「下着」に対する考え方が違うのだろうな~」と、カタログを眺めながら思ったのだった。
もちろん、仕事で見ているので「日本での扱いは、難しい」と回答をさせて頂いたのだが、「文化の違い」ということを感じたのだった。

カシオにしてもワコールにしても、進出する国や地域の生活文化ということを、十分考慮するコトの大切さが成功のカギである、と言うコトだと思う。
それは何も海外だけのことではない。
国内においても、地域の生活文化や生活志向を理解する=お客様を知るトコロから、ビジネスが始まる、と言うことなのだと思うのだ。
その意味で、最近目に付く様になった「ローカル発」の商品が増えてきていることは、とても興味深いと感じている。


スポーツとビジネス

2014-07-06 08:07:27 | ビジネス

新聞のスポーツ頁を見ていると、世界各地で様々なスポーツ大会が行われているのだな~と感じる。
現在開催中のFIFA W杯だけがスポーツイベントでは無い、と改めて感じる。
テニスのウィンブルドン、自転車レースの最高峰と言われるツール・ド・フランス、ここ名古屋では相撲の「名古屋場所」がある。
もちろん、日本で一番観戦人口が多いと思われる野球も、交流戦が終わりリーグ戦が再開。

スポーツ新聞のWEBサイトをチェックしていると、その結果に一喜一憂されている方も多いのではないだろうか?
そのスポーツ新聞のWEBサイトをチェックしていたら「エ!」と思う、見出しがあった。
日刊スポーツ:デーブ楽天9回3点差逆転、PDCA手法

楽天の監督代行をされている大久保博元さんが、試合後のインタビューで出た言葉のようだ。
私が「エ!」と思ったのは、「PDCA」という言葉だ。
ご存じの方も多いと思うが、「PDCA」はビジネスで使われる言葉「P=PLAN、D=DO、C=CHECK、A=ACTON」のこと。
「計画→実行→評価→改善」のことで、このサイクルを繰り返し業務の改善や効率化などを目指すことだ。

これまで野球の監督やコーチの本がビジネス書のコーナーに平積みされているコトがおおかった。
それだけ野球というスポーツが身近で、ビジネスに応用できる手法が多いと考えられていたからだろう。
特に人心掌握というか、組織管理という点で、参考される点が多かったのかも知れない。
何故なら、その年のリーグ優勝チームの監督になると、程なく本が発刊されることがよくある。
そして、多くの場合ベストセラーになる。
言い換えれば、野球の組織管理をビジネスが参考にしていた(「参考にしたい」か?)と言うことだろう。
それが、野球のほうがビジネスの手法を参考にした、と言うのはある意味興味深い。

ただ、これまで参考とされてきていた野球の組織管理の考えは「トップダウン型」の組織であれば、有効だったと思う。
今の組織はその様な「トップダウン型」だろうか?と、考えるとやや疑問に感じるトコロがある。
むしろ、サッカーやバスケットのような「個人プレーと組織のバランス型」の様な、自由さと規律のバランスがとれる組織のほうが、社会変化が激しい今には合っている様な気がする。
もちろん、組織そのものが小さく、トップと現場が近い職場は、「トップダウン型」のほうが良いかも知れない。
「野球型」にせよ「サッカー型」にせよ、大切なことは「PDCAをトップから現場まで、共通の意識と問題を理解できているか」という点だと思う。

スポーツとビジネスが似ているとすれば、そんな「基本的」なトコロかも知れない。