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W杯ドイツチームに見る、強いチームの作り方

2014-07-11 19:32:19 | ビジネス

約1ヶ月前に始まった、W杯ブラジル大会。
開幕当初は「ネイマールの大会」になるのでは?と言われていたのだが、ネイマールが負傷しブラジルチームキャプテンも累積警告による、出場停止で、ドイツに歴史的敗退をしてしまった。
一方そのドイツチームが、注目を浴びている。
もちろん、ブラジルから7得点もの大量点を獲ったと言うこともあるのだが、むしろチームのトレーニング法や用意周到さに注目が集まっているようだ。

過去のW杯では「エポックメーキングな大会」と呼ばれる大会がある。
1974年のオランダ代表の「トータルフットボール」などは、その一例だろう。
それまでの、守備と攻撃が分かれていた戦術から、「DFであっても攻撃を仕掛け、FWや攻撃的ポジションのMFも状況に応じて守備をする」という、戦術であり、スタイルだ。
その後、各国の代表チームだけでは無くクラブチームでもオランダ代表のような「トータルフットボール」を目指すチームが、多くなってきた。

そして今回のドイツ代表チームだが、戦術というよりもその準備やトレーニングなどに注目が集まっているようだ。
ドイツ代表のチームスタッフの中には、ブラジル大会での会場の気象分析などを行うチームがあったりするらしいのだ。
何故なら、今回のブラジル大会は試合会場がブラジル各地に分散しており、気候そのものも随分違う。
試合会場の気象にあわせた、体調管理が必要と考えたようだ。
それが効を奏したとは言い難い部分もあるのだが(一部では「選手がインフルエンザに罹った」という話や体調不良のニュースもあった)、それまでの「食事などの管理」とは別の視点での選手の体調管理がされていたようだ。
もちろん、移動距離なども考えキャンプ地を決めている。

もう一つは、トレーニング時からサッカー以外のスポーツを積極的に行っていた、と言うこと。
日本代表などでも、サッカーとバレーボールを組み合わせた様なトレーニングをするコトがあるのだが、あくまでもサッカーの延長として行われている。
今回のドイツ代表チームは、バスケットやハンドボールといったサッカーとは全く別のスポーツを、トレーニングとして取り入れていた、と言う話がある。
バスケットボールやハンドボールなど「サインプレーを必要とするスポーツ」を取り入れることで、セットプレーの精度を上げるだけでは無く、サッカーとは違う視点で、セットプレーを考えることが目的だったようだ。
そして、それが対ブラジル戦であらわれた、と言うことのようだ。

考えて見れば、ビジネスの世界でも同じなのではないだろうか?
あらゆることを想定をし、準備をしても失敗に終わることはある。
しかし、失敗を最小限にすることはできる。
それが、気象チームや移動距離を考慮したキャンプ地選びなどの「選手の体調管理」ということになるだろう。
そして、「違う分野の体験」によって、新たな視点を見つけ活かす、と言うのが「バスケットボールやハンドボールを取り入れたトレーニング」ということになると思う。
実際のビジネスでは、リスクが大きいので簡単に異動させることはできないが、違う経験をしている人材を集めてチームを作る、と言う方法は参考になるのではないだろうか?

「サッカー以外の部分での重要性がクローズアップされた」と言う意味では、今大会は「エポックメーキングな大会」となるかも知れない。

 



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