浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「垂訓」

2023-09-26 00:08:27 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

   恩師の御著書「真理を求める愚か者の独り言」より


             第一章 或る愚か者の生涯

        ◆高橋信次先生との邂逅と天職を見出すまで◆

先の続き・・・
ふつうなら毛布を造り、製品として袋に詰めて
問屋に入れなくてはなりません。
しかし、運よく毛布丹前を主として生産していました。
外注に出した製品は起毛屋が集めてくれ、
それをミシン屋が仕立ててから問屋に入れるので、
私の手はかかりません。
いくら多く生産しても私は何もしなくていいのです。
私がすることと言えば、支払い、糸の手配、糸の仕入れ、
そして問屋から集金するということのみです。

ところで、足ることを知りなさいという言葉に出会ってから、
外注の三十台分の製造を止めました。
すると、お金が余ってきてしようがなくなりました。
取引の規模を今までの十分の一にまで縮小したのですから、
十倍の在庫と原材料があり、仕入れの必要もなくなりました。
その結果、銀行に借りなくてすむようになり、資金もたっぷりになり、
銀行からは上得意と見られるようになっていました。
足ることを知ればこんなに楽だったかということがわかりました。
それから、昭和五十一年一月に高橋信次先生がお亡くなりになるまでの
一年八カ月というものは、月に一度ですが、
欠かさず講演を拝聴しにまいりました。



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