浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「ブッダのことば」より。

2017-06-30 23:55:37 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
           第五、 彼岸に至る道の章 

           5、学生メッタグーの質問

1049、メッタグーさんがたずねた、
       「先生!あなたにおたずねします。
       このことをわたしに説いてください。
       あなたはヴェーダの達人、心を修養された方だとわたくしは考えます。
       世の中にある種々様々な、これらの苦しみは、
       そもそもどこから出たのですか。」

1050、師(ブッダ)は答えた、
       「メッタグーよ。そなたは、わたしに苦しみの生起するもとを問うた。
       わたしは知り得たとおりに、それをそなたに説き示そう。
       世の中にある種々様々な苦しみは、執着を縁として生起する。

1051、実に知ることなくして執着をつくる人は愚鈍であり、
       繰返し苦しみに近づく。
       だから、知ることあり、苦しみの生活のもとを観じた人は、
       再生の素因(=執着)をつくってはならない。」


                ~ 感謝・合掌 ~




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「ブッダのことば」より。

2017-06-30 01:57:24 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
           第五、 彼岸に至る道の章 

           4、学生プンナカの質問

1046、師は答えた、
       「プンナカよ。かれは希望し、称賛し、熱望して、献供する。
       利益を得ることに縁(よ)って欲望を達成しようと望んでいるのである。
       供犠に専念している者どもは、この世の生存を貪って止まない。
       かれらは生や老衰をのり超えていない、とわたしは説く。」

1047、プンナカさんがいった、
       「もしも供儀に専念している彼らが祭祀によって生と老衰とを
       乗り超えた人は誰なのですか?
       先生!あなたにお尋ねします。
       それをわたしに説いてください。」

1048、師が答えた、
       「プンナカよ。世の中でかれこれ(に状態)を究め明らめ、
       世の中で何ものにも動揺することなく、安らぎに帰し、煙なく、
       望むことのない人、
       ―――かれは生と老衰とを乗り超えた、
       ―――と、わたしは説く。」


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「ブッダのことば」より。

2017-06-27 22:57:43 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
           第五、 彼岸に至る道の章 

           4、学生プンナカの質問

1043、プンナカさんがたずねた、
        「動揺することなく根本を達観せられたあなたに、
        おたずねしようと思って、参りました。
        仙人や常の人々や王族やバラモンは、
        何の故にこの世で盛んに神々に犠牲を捧げたのですか?
        先生!あなたにおたずねします。
        それをわたしに説いてください。」

1044、師(ブッダ)は答えた、
        「プンナカよ。およそ仙人や常の人々や王族やバラモンがこの世で
        盛んに神々に犠牲を捧げたのは、
        われらの現在のこのような生存状態を希望して、
        老衰にこだわって、犠牲を捧げたのである。」

1045、プンナカさんがいった、
        「先生!およそこの世で仙人や常の人々や王族やバラモンが盛んに
        神々に犠牲を捧げましたが、
        祭祀の道のおいて怠らなかったかれらは、
        生と老衰をのり超えたのでしょうか?
        わが親愛なる友よ。
        あなたにおたずねします。
        それをわたしに説いてください。」


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「ブッダのことば」より。

2017-06-26 23:08:24 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
           第五、 彼岸に至る道の章 

         3、学生ティッサ・メッテイヤの質問

1040、ティッサ・メッテイヤさんがたずねた、
       「この世で満足している人は誰ですか?
       動揺することがないのは誰ですか?
       両極端を知りつくして、よく考えて、(両極端にも)中間にも汚されない、
       聡明な人は誰ですか?
       あなたは誰を〈偉大な人〉と呼ばれますか?
       この世で縫う女(妄執)を超えた人は誰ですか?」

1041、師(ブッダ)は答えた、「メッティヤよ。諸々の欲望に関しては
       清らかな行いをまもり、妄執を離れて、つねに気をつけ、究め明らかで、
       安らいに帰した修行者、―――かれには動揺は存在しない。

1042、かれは両極端を知りつくして、よく考えて、(両極端にも)
       中間にも汚されない。
       かれを、わたしは〈偉大な人〉と呼ぶ。
       かれはこの世で縫う女(妄執)を超えている。


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「ブッダのことば」より。

2017-06-25 23:56:25 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
           第五、 彼岸に至る道の章 

            2、学生アジタの質問

1038、「この世には真理を究めて明らめた人々もあり、
         学びつつある人々もあり、凡夫もおります。
         おたずねしますが、賢者は、どうかかれらのふるまいを語ってください。
         わが友よ。」

1039、「修行者は諸々の欲望に耽ってはならない。
         心が混濁していてはならない。
         一切の事物の真相に熟達し、よく気をつけて遍歴せよ。」


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「ブッダのことば」より。

2017-06-24 23:41:11 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
           第五、 彼岸に至る道の章 

            2、学生アジタの質問

1035、師は答えた、
        「アジタよ。世の中におけるあらゆる煩悩の流れをせき止めるものは、
        気をつけることである。
        (気をつけることが)煩悩の流れを防ぎまもるものである。
        とわたしは説く。
        その流れは智慧によって塞がれるであろう。

1036、アジタさんがいった、
        「わが友よ。智慧を気をつけることと名称と形態とは、
        いかなる場合に消滅するのですか?
        おたずねしますが、このことをわたしに説いてください。」

1037、「アジタよ。そなたが質問したことを、わたしはそなたに語ろう。
        識別作用が死滅することによって、名称と形態とが残りなく滅びた場合、
        この名称と形態とが滅びる。


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「ブッダのことば」より。

2017-06-23 22:52:47 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
           第五、 彼岸に至る道の章 

            2、学生アジタの質問

1032、アジタさんがたずねた、
        「世間は何によって覆われているのですか?
        世間は何によって輝かないのですか?
        世間を汚すものは何ですか?
        世間の大きな恐怖は何ですか?
        それを説いて下さい。」

1033、師(ブッダ)が答えた、
        「アジタよ。世間は無明によって覆われている。
        世間は貪りと怠惰のゆえに輝かない。
        欲心が世間の汚れである。
        苦悩が世間の大きな恐怖である、
        とわたしは説く。」

1034、アジタさんがいった、
        「煩悩の流れはあらゆるところに向かって流れる。
        その流れをせき止めるものは何ですか?
        その流れを防ぎまもるものは何ですか?
        その流れは何によって塞がれるのでしょうか?
        それを説いてください。」


              ~ 感謝・合掌 ~


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「ブッダのことば」より。

2017-06-22 23:48:32 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~ 

   
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1030、バーヴァリにとっても、
         そなたにとっても、いかなる人にとっても、
         もしも疑問が起こって、心に問おうと欲するならば、
         何でも質問しなさい。」

1031、〈目覚めた人〉(ブッダ)に許されたので、
         アジタは合掌して坐し、そこで真理体現者(如来)に
         第一の質問をした。


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「ブッダのことば」より。

2017-06-22 00:06:31 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

    ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1027、そこで、その学生は大いなる感激をもって狂喜しつつ、
        羚羊皮(の衣)を(はずして)一方の肩にかけて、
        (尊師の)両足に跪いて、頭をつけて礼をした。

1028、(アジタがいった)、
        「わが親愛なる友よ。バーヴァリ・バラモンは、かれの弟子たちと
        ともに、心に歓喜し悦んで、あなたさま(ブッダ)の足下に礼拝します。
        眼あるかたよ。」

1029、(ゴータマは答えた)、
        「バーヴァリ・バラモンも、諸々の弟子も、ともに楽しくあれ。
        学生よ、そなたもまた楽しくあれ。
        永く生きよ。


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「ブッダのことば」より。

2017-06-20 23:23:48 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

    ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1024、いかなる神が心の中でそれらの質問をしたのだろうか?
        ―――神か、梵天か、またはスジャーの夫なる帝釈天か?
        ―――また〔尊師は〕誰に答えたもうたのだろう?

1025、(アジタがいった)、
        「バーヴァリは頭のことについて、
        また頭の裂け落ちることについて質問しました。
        先生!それを説明してくだい。仙人さま!
        われらの疑惑を除いてください。」

1026、(ゴータマ・ブッダは答えた)、
        「無明が頭であると知れ。
        明知が信仰と念(おも)いと精神統一と意欲と努力とに
        結びついて、頭を裂け落とさせるものである。」


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「ブッダのことば」より。

2017-06-19 23:22:38 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

    ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1021、(アジタいわく)、
         「妄執を断じた最高の人よ。
         バヴァリのもつ諸々の特徴の詳細を説明してください。
         わたくしに疑いを残さないでください。」

1022、〔師いわく〕、
         「かれは舌を以ってかれの顔を蔽う。
         かれの良眉の中間に柔らかい白い毛がある。
         かれの陰所は覆いに隠されている。
         学生よ。(彼の三つの特徴を)このように知れ。」

1023、質問者がなにも声を出して聞いたのではないのに、
         (ブッダが)質問に答えたもうたのを聞いて、
         すべての人は感激し、合掌して、じっと考えた。――


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「ブッダのことば」より。

2017-06-18 22:15:26 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

    ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

     
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1018、「(わが師バーヴァリの)生年について語れ。
        (バーヴァリの)姓と特徴とを語れ。
        神呪(ヴェーダ)に通達していることを語れ。
        (師)バラモンは幾人に教えているのか?」

1019、(師は言われた)、「かれの年齢は百二十歳である。
       かれの姓はバーヴァリである。
       かれの肢体には三つの特徴がある。
       かれは三ヴェーダの奥儀に達している。

1020、偉人の特徴と伝説と語彙と儀規とに達し、
       五百人(の弟子)に教授し、自分の教説の極致に通達している。」


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「ブッダのことば」より。

2017-06-18 00:00:41 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

 ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1015、尊き師(ブッダ)はそのとき僧衆に敬われ、
        獅子が林の中で吼えるように修行僧(比丘)らに
        法を説いておられた。

1016、光を放ちおわった太陽のような、
        円満になった十五夜の月のような目覚めた人(ブッダ)を、
        アジタは見たのである。

1017、そこで(アジタは)師(ブッダ)の肢体に
        円満な相好のそなわっているのを見て、喜んで、
        傍らに立ち、こころの中で(ブッダに次のように)
        質問した。―――


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「ブッダのことば」より。

2017-06-16 23:43:37 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

     ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1012、またコーサンピへ、サーケータへ、
        最高の都サーヴァッティーに行った。
        (ついで)セータヴィヤへ、カピラヴァットへ、
        クシナーラーの宮殿へ(行った)。

1013、さらに享楽の都市パーヴァーへ、
        ヴェーサーリーへ、マガダの都(王舎城)へ、
        またうるわしく楽しい(石の霊地)に達した。

1014、渇した人が冷水を求めるように、
        また商人が大きな利益を求めるように、
        暑熱に悩まされている人が木陰を求めるように、
        かれらは急いで(尊師ブッダのまします)山に登った。


               ~ 感謝・合掌 ~



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「ブッダのことば」より。

2017-06-15 23:20:16 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

      ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

    
           第五、 彼岸に至る道の章 

                1、序

1009、かれらはすべて、それぞれ衆徒を率い、
       全世界に令名があり、瞑想を行い、瞑想を楽しむ者で、
       しっかりと落ち着いていて、前世に宿善を植えた人々であった。

1010、髪を結い羚羊皮(かもしかがわ)をまとったかれらは、
       すべてバーヴァリを礼し、またかれに右まわりの礼をして、
       北方に向かって出発した。

1011、ムラカの(首都)パティターナに入り、
       それから昔の〔都〕マーヒッサティへ、またウッジェーニー、
       ゴーナッダ、ヴェーディサへ、ヴァナサというところへ、


             ~ 感謝・合掌 ~


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