恩師のご著書「講演集」より
講演集、 三
自分の為に相手を「許させていただく」
先の続き・・・
そのお母さんにも言ったのです。
「主人は外で女の人をつくり、子供までできた、
これを絶対に許せないとおっしゃるのですけど、
許しというのは、
主人を許すのとは違うのです。
許させてもらうとことによって、
あなたご自身が救われることを知って下さい。
腹が立つ時、うれしいですか。
主人を恨んでいる時、あなたの心は安らかですか。
憎しみのある時、あなたの心はどんなですか。
それは全部自分の心を苦しめているのです。
いとしい自分の為に、その苦しみから救われる為に、
過ぎたことは帰らないことを悟って、ご主人を許しなさい、
許させてもらいなさい」すると、
賢いお方で、理解が良かったのですね。
「先生、私の為ですね。許させて貰うのは私の為ですね。
主人の為と違いますね。私が幸せになれるのですね。
私の為だったら、許させてもらいます」と言ってくれました。
過ぎた過去は帰りません。
しかも相手のその女の人は、
幸いにして子供を連れてちゃんとした所に
お嫁に行ったそうですから、
こんなに有難いことはありません。