恩師の御著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第一章 或る愚か者の生涯
◆催眠術をかけて遊ぶ◆
先の続き・・・
小鳥、蜻蛉、蝶々となんでも私の思いどおりに動いてくれました。
ちょうど、心曇っていない幼少期のことです。
先までフワフワしたものがついている穂のような草を、
その先の部分と茎だけを残して、
あとはしごいてしまい、
それでカエルを釣っていたことも思い出します。
ギジ餌のようなものですが、
草の先にとびついて引き上げられたカエルを
手足を伸ばしたままのかっこうで仰向けに寝かせますと、
おとなしく寝てしまいます。
次々に釣ってきたカエルを何十匹も並べると、
今まで先に寝かせられていたカエルが起き上ってきますので、
またもとのように寝かせます。
こうしていると面白くて時のたつのを忘れて遊びに耽ったものです。
蟻なども「止まれ、止まれ」と念じていると、
止まってしまって、やがてコロンところげてしまいます。
川のほとりに行き、岩の上から呼んだら
魚が寄ってくるということもありました。
小学校に入るまでの私は本当に清らかな
仏のような心を持っていたと思います。