~ 恩師の「講演集」より ~
講演集、 一
「思い」の力と「言霊」の力
想念、思いはものを造り出すのです。
まさに「思いはものを造る」といって、
人間の思いはものを造る力を持っています。
悪いことを思ったら必ず悪いことが起こってきますし
良いことを思えば良いことが起きる。
思いはエネルギーです。
常に建設的な安らかな思いに心を満たしていくことが大事ですね。
心配はしたらきりがないものです。
できるだけ正しく、
できるだけ過ちのない思いを常に描くようにすることです。
私の幼い頃の友達で、
恵まれた人だったから神も仏もないという考えの人がいました。
ところが、
肝硬変になって寝たり起きたりの生活をしておられました。
この人がお医者さんから肝臓が悪いと言われて、
お医者さんに病状をいろいろ尋ねるけれど、
余りはっきり教えてもらえない。
そこで心配して医学書を読みあさり、
更にお医者さんの勉強する本を借りて来て、
肝硬変について勉強を始めたのです。
初期、中期と経て末期症状になると、
手に持った箸がポトッと落ちると書いてある。
恐ろしいなあと思っているうちに、食事の時、
箸がポトッと落ちた。
それを「ああ私はもう末期だ、いよいよあかん」と思って、
お医者さんに箸が落ちたと話したところ、
「そんなことはない、あなたはそんなに悪くないですよ」と言われて、
その途端に病気が治ったというのです。
そんなもので、余計な心配で悪いように思ってくと、
実際に悪くなっていくもので、
非常に恐ろしいことです。
しかも、もっと恐ろしいのは人の言葉です。
言葉は「言霊」といって物凄い力を持っています。
ましてや信じた人の言葉は余計に強いものです。
私を信頼してくれていた或る方が、私より偉い方があると聞いて、
その先生の所へ掛かって行かれました。
私は全く自然のままに生きさせてもらっていますから、
私のほうに来ていただきましたら、
どなたが来て下さっても平等にお迎えします。
しかし去って行く人はあとを追って行きません。