遷宮 その７

　クリスマスマーケットはすぐに実現した。
娘がお安いツアーを探し出し
私は夢にまで見たホットワインを飲みながら
夜のマーケットを散策したのだ。



ミッソーニのカーディガンは面白い形で実現した。

写真はミッソーニそのものだったが
どこにも「ミッソーニ」という言葉は入れなかった。
そうしてら、その写真と全く同じ模様の
ミッソーニもどきの生地が手に入ったのだった。

同じイタリア製ではあった。

娘はそれを「ムッソーニだ」と笑った。

ま、それでも、写真が実現したことには間違いはなかった。


　最後の白いソファーの部屋。

こんな感じのところに住めたらいいな、と思いながらも
ま、これが本当になるわけはないか・・・・
と思って
その頃、二回目の大きな断捨離をしていた私は未練なくそのパネルを処分した。
どうせ、見本で作ったものだし
どうでもいいや・・・・・みたいな感じだった。



　ところが！！である。

とんでもない流れが来始めたのは
それから間もなくのことだった。