赤い彷徨 part II
★★★★☆★☆★★☆
こんにちは、アジア王者です。↑お星さまが増えました。
 



前回からのつづき)

だいぶ間があいてしまいましたが引き続きの金沢城ということで、こちらは三十間長屋です。一度は火事で焼失しまいましたが、幕末・安政年間に再建されたという重要文化財で、再建後は武器弾薬庫としての機能を果たしていた由。




11月ということでモミジもほどよく色づいていました。おじさんたちだけで愛でる紅葉というのも意外と悪くはありません。



「石垣の博物館」との異名をとるらしい金沢城。今回は2度目の訪問ですが、いつかチャンスがあるなら一人で石垣だけ一日舐めまわしたいくらいなのですが、40過ぎたおっさんがそこまでのスタンドプレーもできません(笑)さて、こちらは年代毎の石垣の積み方について、大まかに3段階に分けてわかりやすく展示してくれています。まずこちら「自然石積み」ですが、個人的には「野面積み」という呼び方の方がしっくりくるような気もします。文字どおり自然の石や少し割った程度の石がそのまま積んでいるため、石と石の間の隙間があるので排水がよい反面、そうそう高く積み上げることは難しいということになろうかと思います。凹凸があり敵が攻め込んできた際に上りやすいという側面もあるようです。



こちらはもう1段階進んだ「粗加工石積み」で、割った石の表面をさらにノミで加工することである程度まで形を整えた石で積み上げるものです。割石を加工し、形や大きさを揃えた石材(粗加工石)を用いて積む技法。金沢城では櫓や長屋などの外周の石垣に見られるそうです。



さらに進んだ「切石積み」はより丁寧に加工し方形にまで整形した石で積み上げる技法です。ご覧のとおり石と石の隙間はなく密着しています。正方形・長方形・多角形・鍵型などがある。どちらかというと機能性(防御性)よりもデザイン性を重視しているとされ、人目につく場所に多く、こちら金沢城では数奇屋敷石垣や鉄門石垣で用いられているようです。



石垣の展示の傍らにあった「鶴の丸土塀」の構造展示ですが、この土塀は防御用と位置付けられるようですね。



こちらがその「鶴の丸土塀」を再現したものですが、たくさんの「鉄砲狭間」があり、内側から瓦1枚割れば鉄砲で迎撃できる構造になっています。外側からは単なる壁にしか見えないため「隠し狭間」と呼ばれるそうです。



ということで、後ろ髪を引かれながら金沢城を後にします。



(つづく)

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