ケイの読書日記

個人が書く書評

有栖川有栖「ペルシャ猫の謎」

2008-10-31 10:59:54 | Weblog
 この短篇は、ちょっとハズレでしたね。いくら国名シリーズと言っても第5弾ともなると、ネタ切れなんでしょうか? (私は順番に関係なくバラバラに読んでいます)
 それとも、この短篇集はあえて正統派に属さないタイプの作品ばかり集めているんでしょうか?

 特に表題作の『ペルシャ猫の謎』にはガッカリ! 表紙もかわいい猫のイラストが描かれていたので、さぞペルシャ猫にふさわしいミステリアスなお話が読めるんだろうとワクワクしていたら…なんですか?こりゃ!?
 アイデアが浮かばず、苦し紛れに書いたとしか思えないなぁ。


 なんとか工夫がみられる作品は…『暗号を撒く男』。犯人を推理するのではなく、被害者宅のあちこちに点在する奇妙なものは何の意味があるのかを推理するお話。
 タネあかしをすれば脱力必至だが、クイズとして読めば面白いかも。

 『赤い帽子』は探偵役が火村ではなく、森下刑事。そのせいか社会派ドラマっぽくなっている。珍しい。
 森下刑事が被疑者の証言のどこに違和感を覚えたかがポイント。

 全体的に見て低調。あまりお奨めできません。

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