収められている「追跡の魔」と「痩身の魔」の2編より、後半の「笠井潔スペシャルエッセイ」「笠井潔スペシャルインタビュー」「笠井潔論」の方がうんと面白い。
それにしても、笠井潔って理屈っぽい人だね。家族に一人でもこういう人がいるとゲッソリしそう。
また、彼は本当に気合を入れて探偵像を作り、構想を練って作品を書き上げていくんだね。それにしては、出来上がった小説は、それほどでもないけど。
私立探偵とサイコセラピストのコンビというのは、いい組み合わせだと思ったが、どうもうまく機能していない。やっぱり日本で私立探偵が主人公のハードボイルドというのは、無理かも。
それプラス、ストーカー、拒食症、外国人労働者問題など現代の社会問題が取り入れられているから、よけい散漫な感じになる。
私立探偵に調査を依頼するサイコセラピストが、自分のクライアントに裏切られたり、騙されている所が興味深い。
私達のような素人にとって、大学の心理学科助教授のサイコセラピストなんて、神様のようにクライアントの事を何もかもお見通し、と考えている。
でも、何のことは無い、クライアントに良い様にあしらわれてアリバイ作りに利用されたり、有利な証言をするよう仕向けられたりする。
小説の中だけじゃなく、現実でもそうだろうと思う。カウンセリング万能みたいな事を唱える人がいるが、人間は一筋縄ではいかないよ。
それにしても、笠井潔って理屈っぽい人だね。家族に一人でもこういう人がいるとゲッソリしそう。
また、彼は本当に気合を入れて探偵像を作り、構想を練って作品を書き上げていくんだね。それにしては、出来上がった小説は、それほどでもないけど。
私立探偵とサイコセラピストのコンビというのは、いい組み合わせだと思ったが、どうもうまく機能していない。やっぱり日本で私立探偵が主人公のハードボイルドというのは、無理かも。
それプラス、ストーカー、拒食症、外国人労働者問題など現代の社会問題が取り入れられているから、よけい散漫な感じになる。
私立探偵に調査を依頼するサイコセラピストが、自分のクライアントに裏切られたり、騙されている所が興味深い。
私達のような素人にとって、大学の心理学科助教授のサイコセラピストなんて、神様のようにクライアントの事を何もかもお見通し、と考えている。
でも、何のことは無い、クライアントに良い様にあしらわれてアリバイ作りに利用されたり、有利な証言をするよう仕向けられたりする。
小説の中だけじゃなく、現実でもそうだろうと思う。カウンセリング万能みたいな事を唱える人がいるが、人間は一筋縄ではいかないよ。