本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

廃用性萎縮

2013-09-06 10:12:56 | Weblog
「廃用性萎縮」という言葉を知った。渡辺淳一のエッセイにあった。
 骨折で使えない大腿部がやせ細るようなことだが、使わない肉体の器官はなんでも萎縮するそうだ。

 確かに、筋肉など意識的に身体を動かさなければ「用いないと廃れる」だろうが、血管や胃腸など随意に動かせないものはピンとこない。単に加齢につれ劣化する老化性萎縮といえばわかるけれど。

 肉体の衰えはあきらめているが、脳の働きの不活性化はまことに困る。もの覚えは悪いし、するべきこともひょいともの忘れする。

 ジャック・ニコルソンは、役者稼業を引退するとか。セリフを覚えられなくなったからとある。
 役者は脳を活発に使っている。なにしろ非日常のしかも不連続なことに頭をスイッチオンしているからだ。それでも萎縮は避けられないのか。
 凡人のこっちは、あきらめるほかなさそうだ。