柔道世界選手権

　柔道世界選手権の男子は軽中量級と重量級で明暗を分けた。軽量から順に三階級で金メダルを取ったが、８１キロ級以上ではメダルに届かなかったからだ。
　
　日本の柔道は１本勝ちにこだわりすぎないか。確かに１本勝ちは柔道の魅力だが、国際試合では指導のポイントを狙う駆け引きもある。
　外国人選手は指導勝ちを狙って盛んに小技を仕掛けて積極性をアピールする。一方、１本勝ちを狙うためには組み手にこだわり足技がなかなか出ず指導を取られる。これが焦りにつながる。

　実際に「組み手で優位に立てて良かった」と優勝者は言っている。逆に言えば、有利な組み手にならないと力量を発揮できまい。外国人選手が組み手をきらうのはそのためだろう。ハナから1本を取ろうとしていない。
　
　体重が重くなると１本勝ちは難しいだろう。戦術の組み換えが必要ではないか。