ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

〈長寿〉と〈長生きリスク〉

2016-07-06 06:29:21 | 日記
〈長寿〉
おめでたいことの筆頭のように言われていたのは、〈今は昔〉。
先ごろは、〈長生きリスク〉、などとの言葉がためらいもなく語られています。
とにかく、平均寿命は延びるは、少子化も進むは。
社会保障に取り組む政治態様も、様々な困難に突き当たっているようです。

限られた予算です、子育てに予算が向けられれば、
勢い高齢者の社会保障に手が回らなくことは必至です。
高齢者にしてみれば、健康に留意しているとはいうものの、
罹病リスクが高まるのは、これまた自然の成り行きです。

《NHKスペシャル・ 介護殺人 当事者たちの告白》(7月4日放映)
を観ました。
―――どこにでもいる普通の人が、
介護疲れの果てに、
家族の命を奪ってしまう悲劇が
相次いでいます―――

NHKの調べによりますと、“介護殺人”は、未遂も含め過去6年間で
少なくとも138件発生していたそうです。
介護経験者を対象に行ったアンケートでは、介護をしている相手に対して、
「一緒に死にたい」・「手にかけてしまいたい」
と思ったことがある人は、4人に1人に上っているとのこと。

なぜ一線を越えてしまったのか、
防ぐことはできなかったのか、
ショッキングな内容ではありましたが、いつでも、どこでも、私にも、起こりうる現実を
突きつけられました。

同じくNHK『古典芸能への招待・新作能「生死の川」・奈良「談山能」から』
(6月26日放映)。
森鴎外の「高瀬舟」をもとに、免疫学者・多田富雄が安楽死の問題を描いた作品で、
4月21日に、国立能楽堂で演じられたものの録画です。

〈乳がんの苦しみに耐えかね、自殺を図る妻の願いを受け入れ、
その死を幇助した夫を描いています。
亡霊となった夫が高瀬舟に乗り込み、船頭に自らの罪のありかを問いかける………。
安楽死の是非も。
夫の亡霊が高瀬舟に乗り込み、船頭に自らの罪のありかを問いかけ、
安楽死の是非、その「罪とは」を問いかけるという作品内容です。

「NHKニュース」
この頃、もの申したいことも多々あるのですが、
上記二つの番組は、とてもいい番組だったと思いました。

『長生きを すれば 誰でも高齢者』
そんな川柳が、チラリと頭をよぎりました。
                           〈ゴマメのばーば〉
コメント (4)
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