golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ケージ「3つの平易な小品、変容、ジャズ・スタディ、ある風景の中で、待機」他、シモナッチ

2010-08-01 21:43:29 | Weblog
【危機を乗り切る!とっさの1発ギャグ】 <その1>

「あっ、まずい!」と思った時にギャグでかわす。そんな実戦テクニックを不定期掲載して参りたいと思います。

まず第1回は、ギャグネタ自体は以前にも書いたことがありますが、それを実用的な?利用シーンに当てはめたものです。

「山本君、今晩空いているよね?」

「はい。特に用事はありませんが何か?」

「いやね、松田商事の森専務がいらっしゃってるんだ。それで、これから食事に行くから山本君にも是非同席して欲しいって、今、田中部長から電話があったんだ」

「えっ?、そんな大切なお客様のご接待になんで私みたいなぺえぺえが…?」

「君も知っての通り、松田商事にEC-1150を売り込み中だろ。森専務にも興味を持って頂けたので、もう一押ししようと食事にお誘いしたんだそうだ」

「でも何で私が?」

「EC-1150の事は営業部でも君が一番詳しいじゃないか。勿論、部長だって一通りは知っているけど、森専務から質問された時にサポートして欲しいそうだ。ヨロシク頼むよ!」

「わかりました、行かせて頂きます」

「第1応接にいらっしゃるからすぐ行ってくれ」

トントン(ドアをノックする音)

「失礼致します」

「おう山本君。待っていたよ」

「森専務、いつもお世話になっております。本日はお忙しいところ、ご来社有難うございます」

「まあ、堅っ苦しい事は抜きにしてEC-1150の事色々教えてよ」

「専務、タクシーが来たそうですので、そろそろ参りましょうか」

タクシーに乗り込む3人。向かう先は田中部長が接待によく使う割烹料理屋「さくら」。

助手席に座った途端、山本はまずい事に気が付いた。

(あっ、いけね。今朝慌てて家を出て来たもので、靴下履き替えていなかった。ヤバイよ)

朝出掛けに靴下を履いたら穴が空いていたのだが、寝坊して時間が無かったこともあって、そのまま靴を履いて出て来てしまっていた。

座敷に上がらなきゃならないので困った。コンビニなどに寄る時間も無い。

(ちっくしょう!こんな大切な時に限って…)

そろそろ「さくら」に着く頃、山本はある事を思い出した。

(一か八か、これに掛けるしか無いな)

森専務は昔、学生運動の闘士だったって聞いたことがある。

(この手が通用するかもしれないぞ)

「さくら」に到着し、タクシーを降りた3人。

森専務を挟み、玄関までの石畳を歩く。

「専務、昔学生運動やっていらっしゃったんですよね?」

(山本君一体何考えてるんだ?、失礼な事言いだしたらすぐ止めなきゃ)

「そうだよ。今でこそ資本主義バリバリだけど、昔は結構過激だったんだよ」

「実は私、今日とっても過激な靴下履いて来ちゃったんですよ。『無政府主義者の靴下』です」

「えっ、無政府主義?」

玄関に到着し、靴を脱ぐ。

「申し訳ありません、こんな姿で…。アナーキーです」

穴の空いた靴下を指し示し、頭を掻く山本。

「ワッハッハッハ。穴空き靴下でアナーキー、無政府主義か。これは愉快愉快」

「田中部長。山本君って真面目だけが取柄かと思っていたけど、なかなか面白い男だね。今日は愉しく飲めそうだよ」

山本の一発ギャグが功を奏し、宴席は和やかに進んで行った。

「靴下に穴が空くと、お袋がよく縫ってくれたものですよ。今は使い勝手でモノを大切にしなくなったけどねえ」

「やはりこれからの時代、エコが大切ですよね。EC-1150は排出するCO2も従来機に比べ半分になっただけではなく、故障部位をセンサーで発見し自己修復する機能も付いているのですよ」

「ほう~、それは凄いね。山本君の靴下にも自己修復機能があると良かったね。ハッハッハ」

穴空き靴下を切っ掛けに、宴席は和やかに進んで行き、松田商事からのEC-1150の受注に成功した。

以来、山本は、穴空き靴下で大口商談を獲得した「穴空きスト」と呼ばれているそうである。

ジャンカルロ・シモナッチ(ピアノ)(BRILLIANT CLASSICS盤)

何故か、現代音楽の巨人ジョン・ケージ(1912~1992)の音盤は一枚も持っておりませんでした。

かねてより欲しいと思っていた処、HMVでBRILLIANT CLASSICSの3枚組が1,500円と安くなっているのを発見し購入致しました。

・3つの平易な小品
・探求
・変容
・ジャズ・スタディ
・三倍ゆっくりと
・アドリブ
・独白
・オフィーリア
・ピアノのための2つの小品
・ある風景の中で
・夢
・トイ・ピアノのための組曲
・7つの俳句
・M.C.とD.T.のために
・待機

「3つの平易な小品」(1933年)は、あれ、これバロック?とさえ思う平明で澄んだ音楽。知らずに聴いたら、D.スカルラッティの未知のソナタかと勘違いしそうです。

「探求」(1935年)は、ヴェーベルンぽい?。でも、点描では無い1分に満たない作品。

「変容」(1938年)は、5つの曲から成る14分ほどの作品。これも12音音楽の影響を受けた作品でしょうか。実際、ケージは1934~37年にシェーンベルクに師事しています。

「ジャズ・スタディ」(1942年)は、もろジャズの影響を受けた曲。

「三倍ゆっくりと」(1943年)では「内部奏法」(ピアノの弦を直接弾く)も登場。

「アドリブ」(1943年)では楽譜の指示はどうなっているのでしょうか?もしかして全てアドリブ?ここではジャズの影響を受けた音楽が聴けるのですが…。

「独白」(1945年)もジャズの影響を感じるエネルギー溢れる音楽。

「オフィーリア」(1946年)も似た系譜の音楽でしょうか。

「ピアノのための2つの小品」(1946年)では様相が一変し点描的に。1945年から禅を習っていた影響でしょう。寺院の「石庭」を想起させる間合いを大切にした音楽。

「ある風景の中で」(1948年)、優しい美曲!。環境音楽の先駆の様に思われます。「前衛作曲家ケージ」のイメージと全く異なる作品。柔らかな風のようでも、清らかな水のようでもある。美しい!

「夢」(1948年)、これも静かで美しい、文字通り夢見る音楽。

「トイ・ピアノのための組曲」(1948年)。子供が拙いピアノを弾いているようですが、単純な中に優しい音楽が流れています。

「7つの俳句」(1951年)。10~20数秒の短い7つの曲から成ります。短く少ない音に凝縮されたまさしく俳句。

「M.C.とD.T.のために」(1952年)も、「7つの俳句」と似た趣き。

「待機」(1952年)は、最初、同年の有名な傑作?「4分33秒」かと思いましたよ。何しろ1分40秒くらいまで無音が続きましたから。その後も「待機」が多く(笑)、ピアニストの出番が非常に少ない3分38秒の作品。

いやあ、楽しいCDでした。

ケージの作風の変遷も追えるし、各曲が何れも面白い。2枚目、3枚目も楽しみです。

ところで、ケージは「アナーキスト」を自任していたそうです。

どんな靴下を履いていたか迄は知る由もありませんが(笑)。

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