いっぺんに書くと、あまりに長いブログになったので、獣医学部問題を別の記事にします。
加計問題のとばっちりを食って頓挫した「京都産業大学・獣医学部を綾部に創設」という件に関して、今日は「若泉敬一」さんという方から、Twitterでこんな情報を送っていただいた。
以下、Twitterからの要旨転載。
- 2004年に京産大は、ライフサイエンス学部の学部長を京大再生医科学研究所の永田和宏さん(日本人唯一のハンスノイラート賞受賞者)に立ち上げを託します。同時に大槻先生や松本先生を中心に獣医学部設置に動きますが、告示の壁で文科省に跳ね返され、実績を積み上げることでの突破を狙っていました。
- 京都府が、綾部市の畜産センター設置でサポート、なんとか定員少なくてもと最後まで粘るも、京都にできたら受験生はみんな京都を優先するので加計学園に不都合であり、比較検討した形跡なく、山本前担当大臣の俺が決めた(ど素人)の「平成30年4月開校」で撃沈。
- 教員集めは京都と加計では、京産は私大18位の志願者集め、実質倍率8倍超え、国公立含めた全大学で社長輩出ランキング30位。鳥取大、岐阜大、京産大の獣医学の共同教育は文科省支援プロジェクト。
- 京産大は綾部市には申し訳ないと思っています。自民党から2校目の声がかかるも、加計が教員を集めきったこともありますが、教員をプールする期間後に作るという選択肢もあった。断念した理由の一番は、定員未達とは無縁な総合大学がこれ以上、騒動に巻き込まれるのは得策では無いとの判断。
- 今は冗談にしか聞こえませんが、京産大は全世界入試を導入し、大学を世界の縮図にすると宣言しています。タイ、ベトナム、ロシアの獣医学部と実交流があるのです。
- 京都府と京産大の国家戦略特区の申請直前にips 研の山中先生の講演と永田先生の対談を実施。 京都府と京産大のWGヒアリングは文科省は呼ばれなかったですが、その翌日は京都大学山極総長の講演と永田先生の対談。永田ラインも協力していました。
- 日本人が捨てたものじゃないのは、京産大は大学として志願者の激増傾向が続いていますが、総合生命科学部は昨年の倍の受験者集めています。
- 安倍さんの2校目、3校目どんどん発言もあり、北大は、教員供給をストップしていますから、京産大は獣医学部を作れない。京阪神の商工会議所がサポートしようが、京都府議会対策のしやすい北部振興策ですが、教員がいないと作れません。
- 先生のご子息の代になるかもしれませんが、世界中から学生を集める獣医学部を綾部市に作ることは充分に可能性があります。
もっと早く、そうなれば嬉しいですね。
朝日新聞は、2018年4月13日付でこんな記事も掲載しています。
国家戦略特区での獣医学部新設を目指して加計学園と事実上、競合していた京都産業大の教授を今年3月末で退職した大槻公一氏(76)が朝日新聞の取材に応じ、特区の選考過程で京産大が首相官邸に呼ばれる機会はなかったと明らかにした。
加計学園幹部は愛媛県や今治市の職員とともに2015年4月に官邸を訪ね、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)らと面会したとされる文書が見つかっている。選考過程の公平性が改めて問われそうだ。
鳥インフルエンザ研究の第一人者として学部新設の準備に携わった大槻氏によると、京都府とともに特区での獣医学部新設を正式に提案する2カ月前の16年1月、相談のため特区を所管する内閣府を訪問し、藤原豊・地方創生推進室次長(当時)と面会したという。その際、藤原氏から「今治は一生懸命やっているのに、後から出てきて。どうしてもっと早くやらなかったのだ」という趣旨のことを言われたという。
朝日新聞は藤原氏の発言内容について内閣府に確認を求めたが、13日午後5時時点で回答はない。
今治市などは07~14年に計15回、構造改革特区での獣医学部の新設を提案したが、いずれも却下。第2次安倍政権下の国家戦略特区で新設を実現した。これに対し京産大も10年以上前から学部新設を準備。16年10月には政府の特区ワーキンググループ(WG)のヒアリングを受け、20ページ以上の資料を添えて新学部の構想について説明した。
だが、国家戦略特区諮問会議(議長・安倍晋三首相)が同年11月、獣医学部の空白地域に限って新設を認める方針を打ち出したほか、「18年度開学」「1校に限る」など京産大にとって不利になる条件が示されたため、応募を見送り。17年7月には、将来にわたって獣医学部新設を断念すると表明した。
大槻氏は「突然、(京産大が不利になる)条件が出てきて、我々の計画にふたをかぶせられてしまった。国のやり方はフェアではないと思います」と話している。(岡崎明子、星野典久)