ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

ハンサム・ウィメンー涙を愛にかえた女性たち

2012年08月28日 | 女性の自立

 

「ハンサム・ウィメンー涙を愛にかえた女性たち」は、ロバートソン黎子さんという国際ジャーナリストがまとめた、困難に立ち向かっている女性たちの紹介。障がいをもっている子どもたちをひきとって教育している女性や、麻薬中毒の新生児ばかりを引き取ってケアする女性、子どもたちが飲酒運転のせいで事故にあった経験を乗り越えるために飲酒運転に重罰を科すことに人生をかけた女性、拒食症をのりこえたセレブで美人な20代などなど。

↓子どもを連れてお好み焼き「風月」へと涼みにでかける

日系女性がアメリカで頑張っている様子も紹介されていて、戦争時に強制収容所にいれられていてその後に補償金を政府から支払わせることに尽力した女性や、障がい者になってしまってからアメリカにわたって障がい児教育のために尽力する女性など、がんばっている女性はたくさんいるんだなと元気をもらえる本。

↓キャベツばっかりで、しゃきしゃき感が見てるだけでもたまらない☆

読んでみて、単純な感想は、もし自分がもう一度人生をゼロからやりなおすなら、障がい児教育にかかわりたいなあ。なんとなくだけれど、障がいを持っている子どもたちと接するっていう仕事は、新しいことの発見と自分との闘いで面白そうなので、やってみたいと思っていたのだ。まあ、やろうと思えば、今からでもできるんだけれど、ゼロから新しいことに挑戦するのは大変・・・・子どもを扶養してからでないと・・・・

↓「あち、あち」と言いながら、自分で食べる子ども

 

 そうえいば、BARをやりたいっていう夢もあったんだけれどな?さて、いつ実現できるやら・・・・・・

 

 

 

 

 


オニババ化する女たち

2012年08月28日 | カンボジアの外で感じたこと

 

本屋をぷらぷら歩くのが大好き。97年にカンボジアで生活を始めたころ、一番の息抜きは、カンボジアを離れてタイとでKINOKUNIYAに行くこと。今でもそれはあまり変わりないけれど、AMAZONで本を注文できるようになってからは、精神的にはちょっと楽になったかも。

それでも、本屋を歩いてると、思いがけず面白い掘り出しものが見つかるときがあって、そういう醍醐味はやっぱりやめられないのである。

↓イカ明太子パスタ、子どもはパスタ大好き

「オニババ化する女たち」は、タイトルに惹かれたんだけれど、すぐには買わなくって、出会って2回目で購入。ちょっとおそろしいタイトルだなあと思ったのだけれど、手に取ってみると、筆者が、JICAで15年も母子保健の仕事をして海外にいた女性だっていうのを知ったので、とりあえず読んでみようと思ったのだ。

女性のからだについて、月経・出産を通じてセクシャリティについて考察していて、なかなか面白い本。

昔の日本女性は生理の量をコントロールすることができた事実とか、南の島ではフリーセックスの社会でもちゃんと夫とか狙った男性としか妊娠しないように女性側がちゃんとコントロールできる文化があったとか。

日本のリプロ世代の女性たちの行動や思考回路を分析した結果、女性が正面から性とむきあわないとオニババ化するという結論があって、賛否両論ありそうだけれど、女子大の先生としてはきっと面白い講義をやってるんだろうなあと思わせる本。性と向き合うというのは、セックスを楽しんで、出産も経験するということ。

↓子どもの大好物、ベーコンのPIZZA

筆者のいうところの、「女性は出産を経験して自分のセクシャリティと向き合うべき」っていう主張は、女性のライフスタイルのチョイスの視点からはどうかと賛成しかねるのだけれど、確かに、たとえば、日本とカンボジアでは出産に対する女性の姿勢が全然違うなあと思う。わたしも、出産は大変そうだしつらそうだし仕事か子どもかになりそう、とか考えた時期もあったけれど(これは多くの日本女性に共通している発想)、カンボジアではそんなことを考える人は一部。多くの女性は、子どもが欲しいって考えてるし、仕事か子どもかっていう選択肢もない。両方とる、あるいは、仕事もせざるをえないのだ。

筆者はブラジルに長期いたのでブラジルと日本との比較分析になってるけれど、カンボジアとブラジルはちょっと類似するところがあるなあと、文化は全然違うだろうに、本を読んでて考えてみたりするのである。

↓明太子のペペロンチーニ、タバスコをしっかりかけて食べる

この本は、前半はかなり調査に基づいた分析で面白いんだけれど、後半は筆者の主観的な意見がえんえんと述べられているのがちょっと残念。もうちょっと科学的に女性の体を分析してほしいなあ。不妊治療にはポリネシアンセックスがいいと言われても、信憑性はあるし、子づくりが義務のようになってると不妊になりそうだなって印象は聞きかじりの知識ではあるももの、まじめに不妊治療を受けてる人にとっては侮辱と感じるかもしれないなあ・・・・。