ジェンダーからみるカンボジア

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CEDAWの教科書

2012年08月06日 | カンボジアの外で感じたこと

 

今回、日本滞在1っか月の間、前半はCEDAWの教科書作成、後半は女性に対する暴力の政策分析報告書の作成を自分の課題として持って帰ってきたわたし。

CEDAWの教科書は、ずっと作成したいとはおもっていたものの、なかなか気合が入らず・・・・さらにモチベーションが高まらないのは、教科書作成なんかに誰もおカネを出してくれないのだ。

↓庭に設置された東屋、暑すぎて芝生は一部分しか植えられてないそうな

 

CEDAW研修はカンボジアではとってもとっても活発に実施されてて、日本なんてCEDAW後進国ではないかと思うのである。ただ、参加型でワークショップをする適切な研修教材はいくつかあるのだけれど、講師用の参考書がないのだ。参考資料はいろいろ国連が作成しているのだけれど、全部英語だし、内容が詳細にわたりすぎていて、分厚いせいで、カンボジア人は誰も読まない・・・・。加えて、CEDAW委員会は毎年2回も会合を開催しているので、協議内容とか新し情報をそのたびに更新していくのは大変な作業・・・・・・そんなのカンボジアでは誰もやらない。

まあ、そのおかげで、いろんなところから講師できてくれっていう仕事の依頼がはいってありがたいのだけれど、そろそろ、ちゃんと誰でも使える教材が必要だなあと。わたしもいつでも暇なわけじゃないし。

カンボジアは来年CEDAW委員会で政府報告書の発表をする準備が必要で、表面的にCEDAWを知ってるって程度の理解じゃなくって、もっときちんと内容を吟味して分析してもらえるような教材があったらなって、思っていたのだ。

休暇のあと、9月にCEDAW関連の仕事がはいったので、カンボジア国家女性女性委員会の事務総長と打ち合わせしてた時に、ついでに教科書を作ってくれと依頼されて、あーあ、契約条項に入れておけばよかったとちょっと後悔hしつつ、せっかくだしカンボジアの女性のためになるならと、この機会に教科書作成することにしたのである。自分の勉強になるし。

↓外で朝食、気持ちいい☆

今回、教科書作成のため、日本で入手できるCEDAW関連の書籍をAMAZONで購入して、さくさくっと教科書を作成しているところ。それにしても、CEDAWって、改めて吟味しながら読むと、おそろしいくらい大変な内容なのだ。女性の権利擁護とはいっても、とにかく詳細にわたって記載があるし(女性に対する暴力だけは抜けてるんだけれど)、カンボジアはよくこんな大変な国際条約に留保もつけず批准したなあと思うのである。カンボジア人に、そのへんのエッセンスをわかってほしいなあ。