人類学のススメ

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文化人類学の本33.ニューギニアから石斧が消えていく日

2013年11月22日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

Hatanaka2013

ニューギニアから石斧が消えていく日―人類学者の回想録
価格:¥ 3,465(税込)
発売日:2013-10

 この『ニューギニアから石斧が消えていく日』は、元金沢大学や中部大学の文化人類学者・畑中幸子さんがニューギニアの東に位置する、パプアニューギニア(当時・オーストラリア領)で実施した文化人類学調査について書いたものです。副題には、「人類学者の回想録」とあります。2013年に、明石書店から出版されました。私は、出版時に著者の畑中幸子先生から寄贈していただきました。

 本書の内容は、以下のように、全9章からなります。

  1. オクサップミン:西に三〇〇〇メートルを超える連峰を望む
  2. オクサップミンからオム川へ:探検を考える
  3. 初めての出会い:緊張の瞬間
  4. オム川流域遠征:自然への挑戦
  5. ヒトと自然の共存:熱帯雨林に生きる
  6. 未開社会における交易:交易の道を文明が流れる
  7. 部族社会と開発の出会い:新しい価値観と世界観の誕生
  8. シシミンとの再会:新しい知識がヒトの表情をかえる
  9. 新しい世界へ:時計が猛スピードで動き出す

 本書には、失われたパプアニューギニアの民族誌が書かれており、貴重な記録です。ちなみに、著者の畑中幸子さんが調査していた1968年当時、作家の有吉佐和子[1931-1984]さんが訪問しており、後に『女二人のニューギニア』という本も出版されています。


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