ニューギニアから石斧が消えていく日―人類学者の回想録 価格:¥ 3,465(税込) 発売日:2013-10 |
この『ニューギニアから石斧が消えていく日』は、元金沢大学や中部大学の文化人類学者・畑中幸子さんがニューギニアの東に位置する、パプアニューギニア(当時・オーストラリア領)で実施した文化人類学調査について書いたものです。副題には、「人類学者の回想録」とあります。2013年に、明石書店から出版されました。私は、出版時に著者の畑中幸子先生から寄贈していただきました。
本書の内容は、以下のように、全9章からなります。
- オクサップミン:西に三〇〇〇メートルを超える連峰を望む
- オクサップミンからオム川へ:探検を考える
- 初めての出会い:緊張の瞬間
- オム川流域遠征:自然への挑戦
- ヒトと自然の共存:熱帯雨林に生きる
- 未開社会における交易:交易の道を文明が流れる
- 部族社会と開発の出会い:新しい価値観と世界観の誕生
- シシミンとの再会:新しい知識がヒトの表情をかえる
- 新しい世界へ:時計が猛スピードで動き出す
本書には、失われたパプアニューギニアの民族誌が書かれており、貴重な記録です。ちなみに、著者の畑中幸子さんが調査していた1968年当時、作家の有吉佐和子[1931-1984]さんが訪問しており、後に『女二人のニューギニア』という本も出版されています。