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古病理学の洋書17.出土人骨の古病理部位の同定

2010年01月05日 | J2.古病理学の洋書[Palaeopathology:F

Identification of Pathological Conditions in Human Skeletal Remains, Second Edition Identification of Pathological Conditions in Human Skeletal Remains, Second Edition
価格:¥ 17,912(税込)
発売日:2003-01-06

 この本は、スミソニアン国立自然史博物館のドナルド・オートナー(Donald J. ORTNER)さんが書いた古病理学の教科書です。第1版は、オートナー&プッチャー(W. PUTSCHAR)として1985年にスミソニアン出版から出版されています。この第2版は、2003年にアカデミック・プレスから出版されました。

 現在、古病理学の教科書として最も優れたものだと思われます。本書の内容は、以下のように全23章からなります。

  1. イントロダクション
  2. 骨組織の生物学
  3. 古病理学の背景
  4. 骨病変の分析方法
  5. 骨・象牙質・エナメル質の生化学
  6. 骨の古病理学の顕微分析
  7. 古病理学の理論
  8. 外傷
  9. 感染症:骨髄炎・骨膜炎
  10. 感染症:結核・ハンセン病
  11. 感染症:梅毒
  12. 感染症:真菌・ウイルス・寄生虫
  13. 循環障害
  14. 網内系と造血性の疾患
  15. 代謝性疾患
  16. 内分泌障害
  17. その他の骨の病気
  18. 先天性異常
  19. 骨形成不全
  20. 腫瘍と腫瘍様骨病変
  21. 変形性関節症とDISH
  22. 関節異常・靱帯骨接合部疾患
  23. 歯の病気と顎の古病理

 本書は、第1版と共に、現時点で最も優れた古病理学の教科書の1つであると考えられます。本書には、多数の写真と共に詳細な解説が付されており、大変、参考になる本です。

Ortner2003

Ortner(2003)『Identification of Pathological Conditions in Human Skeletal Remains』表紙(*画像をクリックすると、拡大します。)


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