それにしても、ものすごいポンドのショートカバーでしたね。ロンドン勢が来るまではどうにか耐えていた相場が、一気に吐き出されたという感じでした。
東京時間中にストレートがここまで動くのは滅多にない相場だと思いますが、材料を探したものの特に見当たらず、テクニカル要因が強かったのかも知れません。
確かに東京株式市場が、前日比で高く引けたことも、続く欧州市場への期待感となってドル売りが強まったということもあり得たのでしょう。
本日は、主要3通貨ペアの現状を簡単に把握し、明日から始まる7月相場を想定して見ます。
ではまずは、お騒がせのポンドドルから。
左が週足、右が時間足です。
週足では2番底以来、概ね上昇トレンドを継続していることがわかります。上げそうで上げなかったのは、一目均衡表の雲が迫っており、抵抗となっていた様子がわかります。先週はかろうじて雲の中で終了しているだけに更なる上昇期待があったのかもしれません。
時間足では、ここ数日の変動が見て取れますが、上昇トレンドを否定する材料はありません。今日は高値を更新したということで、上昇の目が残っています。
ただ、週足での雲入りは、一概に続伸を意味できません。つまり、短期での雲は比較的相場転換として捕らえられる傾向がありますが、週足となると、雲はニュートラル、つまりこの間はどちらに行くかわからないゾーンと言う事もできます。さらに先行スパン上限は今後水平に推移していることから、9月以降の水準である1.6825あたりは上値として考慮する必要が出てきそうです。
次にユーロドルです。
こちらの週足は既に雲の中での推移となっており、乱高下する理由が先に述べたとおりです。
ここでも、水平に推移する先行スパン上限1.4180水準は上値抵抗となっています。時間足ではご覧のとおり上昇トレンドですが、基本を揉み合いと仮定すれば、目先の上値抵抗となる先行スパンが利用できそうです。たとえば、1.4180に引き付けて売り、越えてストップかドテン。うまく下落へつながれば先行スパン下限の1.3870手前で利食い。突き抜けて追いかけ売りなどです。短期トレンドを信用しすぎてのナンピン買い下がりは要注意と見ます。
最後にドル円です。
週足では雲に入りかけたものの、居心地が悪かったのでしょうか、直ぐに下方へと雲抜けしています。雲の下方にいるということは、下落バイアスが維持されていると見受けられ、時間足では揉み合い相場にみえます。雲の上限は前述に違わず98.87円で水平推移しており、しばらく相場は揉み合いを継続しそうな気配です。直ぐにでも揉み合いを90~95円にシフトしてもよさそうですが、基本は現状から上下どちらにも大きく変動しそうもありませんから、対円取引にこだわる向きには、ストレートを横に見ながら同じ通貨の対円取引が妥当に見えます。
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