外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

外国為替市場、11月06日の総括と、11月07日午前の東京市場の流れ

2009-11-09 19:08:13 | ☆外国為替を読む

遅くなりました。順番に更新してゆきます。復習にお役立てください。

まず、11月6日の24時間を通して、外国為替市場の流れを、主要通貨の視点からお伝えします。

先週末のアジア市場は、米国雇用統計の発表を控え、ポジション調整が主体と見える動きの中、終始ドル売りが優勢でした。欧州時間に入ると、株式市場が底堅い動きを示したことから、概ね穏やかな円売りドル売りとなりましたが、雇用統計発表前には、水準を元に戻すなど、結局は様子見相場だった形でした。
先週末の中心的な相場は、やはり米国市場に尽きました。

◆ドル円相場
日中下値圏となる90.45円水準で米国雇用統計の発表を迎えると、一気に89.60円水準まで下落後、調整気味に89円台後半で揉み合いながら先週を引けました。

◆ポンドドル相場
1.6585水準で雇用統計を迎えると、一時的に1.6520水準へ下落。その後はドル売り優勢となって1.6615水準へ間もなく戻すと、1.66台前半のドル安値圏で揉み合い引けとなりました。

◆ユーロドル相場
1.4875水準で雇用統計を迎えると、1.4815水準までドル買いが進みましたが、一時的となり、その後はドル売りが優勢となって日中高値となる1.4915水準まで上昇しました。しかし、前日高値を更新できずに軟化すると、1.4830水準まで下落し、結局はドルの高値圏での揉み合いで引ける展開でした。

◇変動の背景要因考察
市場が注目していた米国雇用統計は、失業率が心理的節目となる10%の大台に乗せ、NFP(非農業部門雇用者数)が予想より悪化するなど、大勢の楽観論を覆す結果となり、市場は一気にリスクを回避するドル買い、円買いを強めました。

特徴的だったのは、ドル円相場は円買いを強めたまま週末を引けたのに対して、ユーロやポンドは、その後ドル売りを強めた動きです。
報道によれば、雇用統計の中身全体を見れば悲観的な内容だけではないことが見直されたことが、最終的なドル売り背景との指摘がありました。

ただ、各市場の値動きはどれも説得力に掛けるようにも見え、既に年末を視野に入れた、根底のポジション調整が背景にあるのかと考えざるを得ない状況です。
悪化した雇用統計でしたが、為替相場は、底堅かった株式市場と、上昇幅を拡大した金相場に救われた格好となりました。

◇その他市場の動き
株式市場は前日比で僅かに上昇して大引け、金相場はリスク回避的な買いも入ったのか、大幅上昇で引けました。債券市場は結局買いに押されて上昇しましたが、今週の世界的な国債入札週間を前に需給懸念が根強く、上昇しきれなかった形です。いずれにせよ、株式市場以外は、弱気な展開で終わっており、一概にドル売りとリスク選好を関連付けにくい展開という印象です。


◆本日11月09日、午前の東京外国為替市場の動き
G20明けの今週は、総じてドルの売り方向へギャップを空けて寄り付く展開でした。

◆ユーロドル相場とポンドドル相場
ドル売り方向へギャップを空けて寄り付き後、ギャップを埋めるような動きは見せましたが、完全に埋め切れなかった観もあり、そのままドル売りを伸ばしています。
ポンドドルは1.6715水準の高値を付けてもなお、上昇基調を維持し、ユーロドルは1.4923水準の高値を付けてもなお、上昇基調を維持しています。

◆ドル円相場



ややドル高気味に寄り付いたため、ギャップをしっかり埋めた後も、その他の対ドル通貨と歩調を合わせるように、ドル売りを進め、89.70付近まで下落しました。しかし、その後はクロス円の買いなどの影響を受けてか、対ドル通貨の上昇にあわせて上昇し、90円台に載せ返しています。

◇変動の背景要因考察
週末のG20では、金融緩和路線が再確認され、出口戦略やドル安については特段の統一見解が見られなかったことから、ドル売りに安心感が出ている模様です。


ここまでの内容は動画「FXフラッシュ1400」でも視聴できます。
右上のForexTV.jpバナーからお探しいただくか、下記YouTubeでもご覧いただけます。
 

 

今日の通貨フォーカスはお休みです。
PM外国為替テクニカル分析は、山中康司氏が急遽お休みとなりました。
替わって私がピンチヒッターを務めますので、そちらで紹介する予定です。


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