ドル円は朝方からポジション調整気味のドル買い円売りが終始持ち込まれる展開となり、15:00前後に向けて一時93.30円水準まで上昇しました。
上昇の背景には、NY市場の強気を受けた東京株式市場が終始強気の展開となり、後場も続伸して前日比で211円強の高値引けとなったことが考えられます。
ヨーロッパ時間に入ると、底堅さはあるものの相場全体としては乱高下する展開で、主にポジションの調整相場だった観がありました。
基本的には大手米系証券会社の決算発表を控えて動きづらかったことが想定できますが、ポンドは政府筋から強気のコメントなどもあって終始強めに推移していました。
しかし、発表された経済指標の内容が概ね横ばいから悪化となり、改善を期待した市場は、次第にヨーロッパ通貨への買い圧力も減退していった模様です。
NY時間に入って、注目されていた米系証券の業績発表がありましたが、内容は予想を上回る好結果となっています。
また、発表された経済指標も良い結果が報じられました。注目の小売売上高のコア指数はかなり強い結果となりましたが、株式市場が始まると、株価は軟調に推移。為替相場も一時、ドル買い円買いを強める展開となり、指標の内容は無視された格好となりました。
その後終盤にかけて株式市場が持ち直すと、ドル売り円売りの流れを再開し、下落前の水準に戻して引けています。ドル円だけは終始円売りを継続し、引け際に昨日の高値となる93.75円水準まで上昇。債券利回りが上昇していたことがドル買いを強めた背景との指摘もあります。
株式市場も、材料があった割には、概ね横ばいとも言える水準での引けとなっています。
続いて、本日7月15日午前の東京外国為替市場ですが、円、ドルともに安値圏での揉み合い相場となっています。
特段の材料も無く、また円高に傾いていたムードを昨日で冷やされた形となり、様子見となっているのでしょうか。
確かに、昨日の海外市場の動きは理解しにくい動きがありました。
乱暴にまとめてしまえば、夏季休暇をにらんだポジション調整ともいえなくも無いですが、少し気になるのがユーロの弱さです。
ユーロポンド相場は一貫してユーロ売りを継続。イギリス政府筋からも対ユーロでの強気コメントが聞こえており、もしかすると、理由を度外視したユーロ売りが、相場の目をくらませている可能性があるのかもしれません。
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