外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

IMM残高分析-活字版『円、ポンド、豪ドルの売り越し維持 ユーロの買い越しは顕著に。』

2013-08-26 13:11:56 |   -【特集】IMM残高分析

今週もIMM通貨先物取引残高分析の活字版をお送りします。
今回のデータは、8月20日IMM市場終了時点です。

では、ドル円相場の取組のネットポジションから見ていきましょう。

<ドル円の相場とネットポジションのグラフ>
ドル円相場は頭の重い展開が続く中で、積み上がっているポジションを調整する動きは依然として続いていますが、そのペースは若干遅くなった印象もあります。詳細は前週との比較で見てみたいと思います。

ドルのネットポジションは71,721コントラクトの買い越しとなっています。

続いて全通貨に対するネットポジションのグラフです。


<全通貨のネットポジショングラフ>
引き続き円、ポンド、オーストラリア・ドルは売り越し、つまりドルの買い越しが維持されています。

一方で、このところ買い戻し基調が続いている、ユーロの買い越しが目立つようになってきました。相場としてはポンドも上昇基調はユーロと同じでしたが、こちらは想像以上に買戻しが進んでいない印象です。

次に前の週と比較した取組高の変化を示すグラフをみて見ましょう。

<前週の残高と増減を比較したグラフ>

まず円ですが、
ドル円相場の頭が重い展開が続く中で、円を買い戻す動きは続いていますが、前回よりそのペースは明らかに鈍化していることが判ります。

円は前の週と比べて2,741コントラクトの買い越しと、前回の半減となっています。

続いてユーロですが、ドイツ連銀が発表した月報において、インフレ圧力が顕在化した際には、将来の利上げの可能性も有る事が示唆された事で、ユーロを買い戻す動きが活発化しています。
ユーロは前の週と比べて20,689コントラクトの買い越しと、前回の倍増になっています。

ポンドについても、ユーロの動きに合わせるようにポンド買いが優勢となっています。
前の週と比べて6,999コントラクトが買い越されてはいますが、ペースはユーロの約3分の一に留まっています。


<総括と今週の注目点>
さて、一時は後退したアメリカの金融緩和縮小期待ですが、先週後半からは予想よりも好調な経済指標を受けて、再び盛り上がり始めており、再びドルが買い戻される展開もあり得るでしょう。

ただ、基本的に暫くは方向を定めにくい展開となりそうですので、レンジ内での取引が続きそうな気配であり、今週はどれぐらいのレンジでドル円相場が推移するのかに、注目しておきたいと思います。



以上、動画の閲覧は下記URLで可能です(無料)。各グラフがタイムリーに表示され、より解りやすいコンテンツとなっています。
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