外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

クロス(通貨ペア)【CROSS (CURRENCY PAIRS)】

2006-02-23 16:08:13 |   -FX実用相場用語
外国為替市場で、ほぼいつでも取引価格が存在する通貨ペアはUSDとの組み合わせが主で、かつ一部の主要(メジャー)通貨に限られているのが実情だ。

一方で、全ての通貨で対ドルレートが存在すれば、どんな組み合わせのペアでも計算することで取引レートを導くことができる。 このように、通貨ペアとしてレートが常に存在しなくても、計算によって導くことができるペアの総称をクロス通貨ペアという。必然的にペアのどちら側にもUSDが登場しないのが一般的である。

特にドル円を除く対円ペアのことをクロス円などと呼ぶ場合もある。

では、ポンド円とスイス円のクロスを例に価格を作成してみよう。
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(例) ポンドドル=1.7445/50 ドル円=118.65/70の時、
① ポンド円を買う場合、円売りポンド買いをすることになる。ドル円でドルを買って、買ったドルでポンドを買えば理論上可能なので、1.7450×118.70=207.13
② ポンド円を売る場合、全てが反対なので、 1.7445×118.65=206.99 つまりポンド円の売買表示は計算値から206.99/13となる。

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(例)
ドルスイス=1.2973/78 ドル円=118.65/70
① スイス円を買う場合、ドルスイスでスイス買いドル売りし、売ったドルをドル円でドル買い円売りすれば理論上可能なので 118.70÷1.2973=91.50
② スイス円を売る場合、全てが反対なので、118.65÷1.2978=91.42 つまりスイス円の売買表示は計算値から91.42/50となる。

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昨今の外国為替証拠金取引では、何十という通貨ペアが非常に優れた売買価格で常に提示されているが、通常の市場ではまずありえないことが実現していると心得たい。それだけ、今や一般投資家の外国為替取引環境が優れているという現われであり、金利に着目したマイナーなクロス通貨ペア取引でもストレスなく行うことができるようになったことはすばらしい。

反面で、マイナーな通貨ペアの流動性リスクは大きくなるのが一般的であるが、この点がぼやけてしまうリスクもあることは覚悟が必要だ。

【外為大学 外国為替相場用語 か行-C】あと

ストレート通貨(ペア)

2006-02-23 15:48:01 |   -FX実用相場用語

 USDとの組み合わせであるペアを総称してストレート通貨ペアというが、クロス通貨ペアとの対比で作られた造語との認識がある。このような分類表現が英語にもあるとすれば是非ともお知らせ願いたいが、もしかするとUS PAIRSなどという言い方があるかもしれない。

メジャーなストレートペアに限って、呼称する際にUSDを省略することがあるが、フルネームで表現したほうが無難である。
USDを抜かして表現する場合は、混乱を避けるために俗称を使用する頻度のほうが高い。

GBP/USD→ケーブル(CABLE)
AUD/USD→オージー
NZD/USD→キウイ
USD/CAD→ファンズ など


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ポジション(持ち高)【POSITION】 スクエア

2006-02-23 15:25:31 |   -FX実用相場用語

とりわけ売買自由な金融商品を取引するときに用いられることが多いが、運用残額をポジション(持ち高)という。 取引対象の残高が買いで残っている(運用している)状況を買い持ち(ロング・ポジション)、売って運用している状況を売り持ち(ショート・ポジション)、運用残高が全く無い場合をスクエア・ポジションという。

株式市場では信用取引で売り持ちの状況を作ることは可能だが、基本的には買い持ちが通常のスタンスなのでこうした表現は馴染みが薄い感があるが、強いて言えば買い越し、売り越しなどが近い表現だ。

考え方のツボ

取引する際は何を取引しているのか意識する必要があり、この「何を」に対して買い持ちか、売り持ちかということとなる。 理解しづらい点ではあるが、外国為替取引では常に2通貨の交換比率が取引レートとなり、常に表示が1単位となる方の通貨が取引の対象となっていることを意識しよう。

通貨ペア表示で最初に表示されている方(通常は左側表記)が常に1単位としての取引通貨となり、右側に表記される通貨が変動してレートとなる。

(例)  ドル/円 USD/JPY
左側表示は米ドル(USD)、右側表示は日本円(JPY) したがって対象となる取引通貨は米ドルとなり、米ドルを買って持っている場合はロング、売って持っている場合はショートである。このペアでは損益が日本円で決まってゆくが、あくまで取引をした通貨は米ドルであることを認識したい。損益がスイスフランならドル/スイス(USD/CHF)のように右側がスイスフラン、損益がカナダドルならドル/カナダ(USD/CAD)のように右側がカナダ・ドル、という訳だ。

人手が足りないときに「ショートハンド」などというが、ドルを売って持っているということは、将来的にドルを買い戻さなければ元に戻れない状況であるため、ドルが足りない状況→「ショート」と考えてはいかがだろうか。

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