深田久弥さんの
日本百名山より
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雲取山は東京から一番近く、一番深山らしい気分のある二千米峰だけあって、
高尾山や箱根などのハイキング的な登山では物足らなくなった人が、
次に目指す格好の山になっている。山頂に通じる道は、氷川から、日原から、
鴨沢から、幾筋も開かれているが、一番やさしい普通のコースは、
三峯神社までケーブルカーであがって、それから尾根伝いに、
白岩山を経て達するものであろう。どのコースを取るにしても、
相当距離が長いので、途中で一泊を予定しなければならない。
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関東で最後まで残った日本百名山が
雲取山でした。
早朝に登り始めれば、ギリギリ
日帰りできるかもしれませんが、
無理をして、身体を壊してもいけないので
あまり混まないように
日曜日の雲取山荘に予約を取り
余裕をもって出発します。
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三峯神社までカーナビまかせで行きましたが
花園インターを降りてからは
うっすらと覚えているところもありました。
両神山に行ったときの道です。
残念ながら、そのときの
両神山の山頂からの雲取山は
雲に隠れていました。
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三峯神社の駐車場は
一番奥に、登山者用駐車場があり
この日の先客は近畿からの1台のみでした。
霧藻ヶ峰の管理人さんによれば
皆さん知らないので
神社の駐車場に止めているとのこと。
ほんの数mですが、一般の駐車場より
高いところにあります。
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三峯神社方向に少し戻ると
妙法ヶ岳の奥宮への参道でもある
登山口になります。
舗装され平坦な檜並木を
10分歩き(杉かもしれません)
葉を見ないと区別できません。
一の鳥居をくぐります。
(カメラには暗すぎたのでボケています)
肉眼では意識するほど暗くはなく
オリンパスのTG-5で唯一の不満です。
不注意で申し訳ありません。
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途中で、500mおきに
距離を表示する標柱に気づきました。
およそ10.5kmの行程ですので
22番まであるのでしょう。
帰りは1番が目的地なので
残りの距離がわかり易いけれど
なかなか番号が減らないので辛く
1㎞毎の方がちょうどよい気がしました。
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一の鳥居から10分で
妙法ヶ岳分岐です。奥宮の入り口で
ここにも鳥居があります。
難所があると注意書きがあり、もともと
立ち寄るつもりはありませんでしたが
予定通り、通過しました。
後でネットで調べたら
展望があるそうなので少し後悔してます。
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途中、自然林のところもありますが
再び、植林された林となり
二股檜という案内のある広場となり
ここから斜面を九十九折に登ります。
直登すると傾斜が急なところは
曲り道によって角度を緩める工夫があり
それは、このコース全体に配慮されています。
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妙法ヶ峰からの道が合わさるとすぐ
炭焼き平です。
妙法ヶ峰分岐から30分、登山口から55分は
ほぼ標準タイムです。
山小屋に泊まるので
いつもよりのんびりと
炭焼きの歴史が書かれた案内板も
じっくり読みました。
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時間をかけてゆっくり登っていく登山道は
1時間で300mを登りました。
霧がかかって来て
ますます何も見えませんが
鳥やセミの声に耳を澄まします。
鳥のさえずりの案内板があり
ホオジロ・ホトトギス・センダイムシクイの
聞きなし(さえずりを人間の言葉に置き換えたもの)を
捜しましたが、同じものは聞こえず
鳥のさえずりも十人十色
ということでしょうか。
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さりげなく、所々に階段が整備され
急な上りになるのかと思いましたが
予想は外れ、30分で150m上り
地蔵峠に到着です。
馬酔木(アセビ)の案内板があり
この辺りでも自生しているようです。
10年前の5月の天城山では
ちょうど花が満開のころで、山全体に
アセビの花の香りがしていました。
今は7月、花も香りもありません。
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木造のトイレが見えると
間もなく、霧藻ヶ峰に到着です。
扉が開いていて、
飲み物が並べられていました。
炭焼き平から40分、地蔵峠から10分。
ここで初めて下りる人とすれ違い、その後、
たくさんの人が下りてきました。
予想通り、雲取山荘は
土曜日で混んでいたようです。
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つづく