山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

涼風が通り抜ける山頂 苗場山 日本百名山№9

2012-05-26 | 09苗場山(夏・秋)
神楽ケ峰でのお出迎えは
モミジカラマツでした。
小さな白い花
夏には白い花が似合います。  
モミジカラマツに
背中を押してもらって
富士見坂を下ります。
途中の水場、雷清水は水量があり
おいしい水でした。
それにしても
この坂は帰り道がしんどそうです。
鞍部を過ぎ
最後の登りの雲尾坂は
急登が続きます。
息を整えながら20分くらいでしょうか
急に道が平らになり
山頂湿原が広がります。
 
さて
深田久弥さんが引用した
鈴木牧之さんが登頂したのは
更にさかのぼり
今から200年前です。
絶頂に立ち
そのさま人の作りたる田のごとき中に
人の植えたる様に苗に似たる草生いたり。
苗代を半ば取り残したる様な所もあり。
去年訪問した塩沢宿には
雁木のある街道として整備された通りがあり、
牧之通りと名づけられていました。
木道はありますが、当時の姿が
そのまま残っているようです。
 
山頂のこの平坦さは、まさしく
田んぼではないでしょうか。
1泊するのがおすすめらしいのですが、
強行軍の日帰りです。

山頂の標柱近くの休憩場所で
横になったら
うとうとしてしまいました。
疲れが睡魔に化けました。
 
*
 
30分ほどして
風の寒さに目が覚めました。
静かな昼下がりでした。
<さざなみ>
 
日本百名山の苗場山の挿入写真は
花畑のような頂上に
3人の登山者が映っています。
今回は
花の時期から外れていたのか
まさしく田んぼ状態でした。

花の時期には
また別の楽しみが迎えてくれるでしょう。 
帰路は予想通り
富士見坂の登りは
きついものがありましたが、
いつものとおり
下山の道を淡々と
登山口である和田小屋目指して
下りました。
和田小屋の窓から
男の子らしき人影が見え
外を眺めているようです。
ここから学校へ行くのに
どうしているのでしょうか?まさか
毎日歩いて通学ではないでしょう。
気になりつつも、強行軍のため
休まずに駐車場まで下りました。
さすがに
いつもより疲れました。
end