山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

機織り伝説の巻機山の青空 日本百名山№5

2012-03-01 | 05巻機山(夏・秋)
前巻機(ニセ巻機)から
ようやく動き出したO君。
歩みはのろいが
文句を言わず
歩調を合わせます。
毎回途中離脱では困ります。
おかげでのんびりと
山頂の風景を楽しむことができました。
 
山頂方向は雲がかかっていますが、
なんだかかやぶき屋根のような
昔話の世界が想像できました。
ニセ巻機から45分で
坂を登った標柱の前の広場に着きました。
* 
山頂と書いてありますが、
どうも奥(先)のほうが少し高いようです。
どっかり腰を下ろしたO君を置いて
少し先に進んでみました。
最高点に続く稜線は
草原の散歩道のようでした。
涼しい風が通り過ぎます。

緑のベルベットと
ルノワールの絵のような日差し
最高点は少し盛り上がった他より高いところ
という以外何もありません。
 
前方には、牛ケ岳。
上りに時間がかかったので
見るだけにしました。
遠くの登山者が小さく見えました。  
うらやましい。
ニセ巻機も穏やかな形状です。
帰りにはあの道を
登らなければなりません 。
山頂で1時間を過ごし、
O君の回復を待って
下りることにしました。
今日は
下から雲が次々湧いてくるので、
ほとんど空が見えなかったと、

何度も振り返りながら
ニセ巻機を通り過ぎます。
これで山頂がもう見えなくなると
最後に振り返ったとき
この青空がありました。
 
巻機山には青空がよく似合います。
また来いよと
言われたような気がしました。
登りより下りのほうがひざに負担がかかります。
O君は階段を1歩ずつ踏みしめ
最後は牛歩のように、
やっとのことで登山口に戻りました。
山頂まで無理を強いたことを反省しつつ、
この後
O君の途中リタイアがなくなったことを
ご報告しておきます。
所要時間はほぼ
越後駒ケ岳と同じだったと
記憶しています。
ただ
山頂の草原がすがすがしく
しんどいけれど
また登りたいと思う山でした。
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end