福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

「神祇秘抄」・・19/22

2024-03-19 | 諸経

「神祇秘抄」・・19/22

十九、神を以て水火と為す事。

問、神は水を以て體と為し、火を以て體と為す云々(古神道では「神は火水(かみ)なり」という)。其の義如何。

答、水は衆生の心水云々(即身成仏義「佛日の影、 衆生の心水に現ずるを加といい、 行者の心水、 よく仏日を感ずるを持と名づく。」)、火は衆生一念の智用(智慧は火に喩えられる)、阿字の理也。密教の意は萬物悉く阿鑁字より出生すと云々(阿字は胎蔵大日、鑁字は金剛大日を表す)。鑁字を以て父と為し、阿字を以て母と為す。譬へば鑁の水気常に降りて物を湿らし、阿の火気は鎮昇して温む。此の二気の上下和合の位は万物を生長す。和合不二の位を以て吽字(梵字)と為す。是則ち理智冥合すと云々(大日經供養次第法疏私記「吽字是種子也所謂理智冥合之體即五股也」)。佛法に約せば法性の理は般若の智と二法和合の位を法身大日と號す(金剛界曼荼羅の一印会の大日は理智不二とされる)。爰を以て海の千波が岸を打つは自然法爾の説法也。是又鑁字の智水を以て常恒に阿字の理體を洗ふ。然間、地水不二の所、神の一徳と為す。法爾灌頂の義、相心に留め之を思ふべし。

 

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