民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

中学校卒業式

2016-03-16 19:58:03 | 教育

 勤め先の近隣の中学校から招かれて、卒業式に出席しました。中学校の卒業式は久しぶりです。おまけにこちらは招待者ですから、第三者の目で見ることができました。その中学校は卒業生は3クラス100余名でしたから、じっくり見ることができます。

 卒業式のメインは証書授与です。昔は総代が代表して受け取ったようですが、今はそんなことをする中学校はないでしょう。担任が名前を呼び教頭が介添えをして校長が証書を渡すという流れです。人数がそんなに多くないので、手早く簡潔にというプレッシャーはないにたいで、今もらった生徒と次にもらう生徒とが、同時に礼をする場面がスムーズにそろわないという点を除けば、単純に流れていきそうな儀式でしたが、時々途中でギクシャクすることがありました。それは、不登校生の名前が呼ばれたときです。このときは、次の順番の生徒といっても姿はありませんから、一人だけで校長に対して頭を下げ、不登校の生徒の次の順番の生徒が名前を呼ばれて、改めて校長の前に出て礼をしました。時の流れが、あたかもそこで切断されたかのような印象をうけたのです。そこで不協和音を出すことで、不登校の生徒が自己主張しているのです。

 私も大きな学校に勤めたときには、午後別室で午前の卒業式に出席できなかった生徒の卒業式をしました。10人以上の子どもがいるときもあったように記憶します。それすら出席できず、個別に渡した生徒もいました。今日の卒業式に出席できなかった生徒と保護者の方は、どんな風に感じられたことでしょう。それぞれに事情はあるでしょうが、1クラス3人以上いたような気がしますから、ちょっと多いんじゃないかと思った次第です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿