民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

じいちゃんごめんなさい

2007-01-09 21:17:37 | その他
義父がついに集中治療室に入ってしまった。脳梗塞で倒れて闘病1年である。
長女である妻と結婚するとき、そしてその後も、この家はそしてじいちゃんたちの老後は俺が何とかするから、と結婚するときが1番の言い逃れだったかもしれないが、ずっとごまかしてきた。何とかするなどと、何もできるわけがないのに。いつも嘘ついて、ごめんよ。じいちゃんは、酔っ払ってくだまいて、少し正気になると「カンシテナ」といったね。カンシテほしいのは、俺だよ。自慢の娘を奪い取って、何の見返りも返さずに今日まできてしまった。おまけに、数日前は、人間にはいくら引き止めてもひきとめきれず、いつかはさよならしなければいけないときがくるんだ、いつまでも引き止めたらかわいそうだ、もういいんだよと、いってあげなければいけないときがあるんだ。などと、じいちゃんの大事な2人の娘たちを前にして、俺はえらそうにぶったよ。カンシテな。そして、最後の一頑張りを見せてくれよ。そして、楽になったら、また二人でうまい酒を久しぶりに飲もう。

教育基本法改悪

2007-01-08 17:26:34 | 教育
昨年教育基本法の改悪がなされた。世論も政党もそれなりに対応するが、流れに身を任せという感じであった。おそらく、治安維持法にしても大政翼賛会にしても、当時に生きていた人々には、差し迫った緊迫感はなかっただろう。こんなものかと歴史が流れていく。恐ろしいことだ。ますます階層分化が進み、国民の不満がつのる将来を、外敵を作り内向きのナショナリズムを高揚させることで乗り切ろうとしているのだろう。自分ごときが考えてもわかることを、人々がわからないはずがないのだが、無力感にとらわれている人が多いように思う。都市の富裕層中心にシフトしてきた自民党の政治は、どうごまかして参議院選挙を戦うというのだろう。我々有権者は、選挙で思い知らせてやる以外にないのだが、またエセ争点を作り出して、易々とだまされるのだろうか。
教育基本法の改悪では、これから出てくる学校教育法・同施行令こそが問題だが、国民の目はそのときには教育など忘れているのだろう。果たして、自分は退職まで教員を続けられることやら。そして、愛国心を植えつけられた子どもたちを、その先どうしようということやら。お先真っ暗です。
新年早々、暗い話題で申し訳ありません。